10/05/22
がんばろう女
昨日の帰りの電車でのこと。
頭が悪いふりをして実は頭のいいんじゃないか
と思われる横山めぐみ似(だと私は思っている)の
若手劇団員、永里子から芝居の進捗について聞かれた。
返答に窮した私は、まだ関係が見えてこないと答えた。
今日は通しであった。
確かにまだ関係が薄い。
そして起こるべきことが起きてこない。
オイディプス王は真実に目をそむけず、
そこにたどりつき、自分の目をつぶす。
妃イオカステは真実を前に死を選ぶ。
女という生き物は、都合の悪い真実を見ないふりをして
生きていくことができるのかもしれない。
しかし、イオカステはオイディプスの破滅を見ることに
耐えられず死に逃げてしまう。
オイディプスは目を潰したものの生き続ける。
なぜ?
現代を生きる自分の中に答えを探す。
古代ギリシャと現代日本が交錯する。
今が一番つらい時期かもしれないが、
ここが俳優という仕事で一番面白い作業でもあるのだ。
がんばろう。
さて、永里子からの
「淳子さんって誰に似てるって言われますか?」
の問いに調子に乗っていろんな人の名前を出して
いたら、電車で向かいに座っていた人から、
「そおかあっ!?」という顔で見られた。
倉品淳子