10/05/15

オイディプス王

キックの鬼

本日は主宰・演出家である安田雅弘にローキックを浴びせる稽古でした。
股関節に体重が乗っているかどうかを診断するために、蹴りました。
浦さん、岩淵さん、真美、安田さんの太ももの横っ面を蹴ってみたところ、抜群の安定度を誇っていたのが、安田さん。流石。
みっちりと中味の詰まったサンドバックを蹴っているような感じです。
そして、調子に乗った安田さんが男優に次々と蹴りを浴びせます。

キックの鬼です。

膝に水のたまっている浦さんが安田さんに蹴られて半泣きです。
この「蹴り診断機」はなかなかの精度をほこっているのでは。

内側から鍛えたビューティーを目指して、行ってきますヨーロッパ。
9月には東京で凱旋公演をやりますので、お楽しみに。

斉木和洋

10/05/14

オイディプス王

挿入シーンNo3

女たちよ・・・ 
男たちよ・・・

女って・・・
何?

山本さんが短い棒を踵にガムテープで巻きつけてヨロヨロ歩いてます。

渋谷にいるよ、そういう人。
高いヒールはいているけれどちゃんと歩けてない人。
なんて滑稽・・・

斉木さんがわざと大きいおっぱいをつけて、執拗に笑顔を振りまいています。
 
男が感じる女性の象徴でしょうか?
いや、男性が作り上げた女性像に日々色んな努力を駆使して近づこうとしている女性の悲しい姿でしょうか。

滑稽でグロテスク。
男性が女性を表現するとフィルターがかかるせいか、女性がやるより皮肉さが出ます。
女性が男性の目線を気にして美しくあろうとすることって男性から観ると滑稽に見えるのでしょうか???

挿入シーン創作の際、今までは女だけのチームでした。

三回目となる今回は、男1チーム、女2チーム。
女チームには男一人をアドバイザーとして付けることに。
挿入シーンでは、主に女らしさや女の病的なところを表現してきました。

その結果、女が描く女性性と男が感じる女性性に違いがあることが。
で、今回は実験的に男性目線を意識することにしたのであります。

「女の人ってウエストとか執拗に気にするけれど、男ってあまりそこ関係ないんだよね」
と某アドバイザー男優
本当か? 

「基本、男は出すもので、女は入れるものなんですよね」
と某アドバイザー男優。
?????どういう意味だ?

男性が創作チームに入ることで潤滑油となり、堂々巡りに入りはじめた女性の脳に新しい風はふいたものの・・・男と女は違う生き物だということを再確認し、人間の永遠のテーマなのかもしれないと考えつつ、稽古場日誌で取り扱うテーマとして大きすぎたと、にっちもさっちもいかなくなった麻里絵でありました。

植田麻里絵

10/05/12

オイディプス王

ヒントはどこにでもある

どうも、三井穂高です。
先日、大量にサンドイッチを作る機会があった。
八枚切りのパンの間に、レタス、厚切りトマト、ベーコン、チーズ、クレソンなどを挟み、四分割にカットし、ピックをさして並べるという代物。

この、四等分に切る作業がえらく難しい。中身にボリュームがある上に、トマトが滑るので、どうしてもパンと中身がずれてしまう。
それを阻止しようと上から押さえつけると、パンに指の後がついてしまう。
手先は器用な方なのに、何回切っても格好悪い。
これは手ごわいぞと思っていたら、隣の友人がとても鮮やかにカットしているではないか。
どの具もつぶされず、断面が綺麗な層になっている。この違いは一体何だ?!

「お腹にふっと力入れると、ずれないよ」

えええええっ。なんと、そんなこと?!
お芝居とは全く無縁な彼女が、ちゃんと丹田を意識していることに、
更にこの自分が、丹田を意識出来てなかったことに、ダブルショックをうける。
気のせいかもしれないからマジに受けとらないでね、と気恥ずかしそうに笑う彼女の横で丹田を意識して切ってみたら、悔しいことに見事な層になった。


演技する上で、丹田を意識することは必須条件。特に今回のギリシャ悲劇のように、スケールの大きい世界を描こうとする場合、下半身に重みがないと説得力がなくなってしまう。
その感覚が、まさかこんなとこで体感できるとはね。感謝です、M子ちゃん。

三井穂高