08/09/26

YAMANOTE ROMEO and JULIET

『恋する身体』

人は恋をするとお喋りになるといいますが、
以前の身体との違いが表れている証拠の一つ
なのではないのでしょうか?
中でも失恋したての身体は、一目瞭然!
熱愛中のエネルギーが高ければ高い程、
そのパワーをそっくりそのままひっくり返した様な
沈みっぷり。

以前、カフェのホールのバイトをしていて、
一緒に働いていた女の子が、
失恋1日目で仕事をしていた時なんて、
幽霊みたくに生気がなく、話し始めると
涙が止まらない始末だったなんてことが。
普段明るくて、冗談ばかり言っている子だけに、
見ていて痛々しかった。

まさに人前に出せない姿、でも出ちゃう。
こんなハズじゃ無い!!
という後悔と未練と嫉妬と様々なモノが
ごちゃ混ぜな状態。
棺桶に片足突っ込んでる、じゃないけれど、
周囲に溶け込めないオーラを放っていました。
恋ってやべぇ。
普段出来無い事を平気でできちゃう。
ロミジュリって、ありえねぇじゃすまねぇかも。

浦浜亜由子

08/09/25

YAMANOTE ROMEO and JULIET

イライラ

僕は最近とてもイライラして仕方ありません。
なんといっても今年の夏、暑くて死にそうでした。
と思えば突然の雨、ゲリラ豪雨の日々、
それから「地元に帰って就職しろ」という
親からの電話、誘われたらお金がないのに
つい飲みに行ってしまう自分、
絶対自分が正しいのに反論しない自分、
数えればきりがありません。
皆さんもイライラして噴火しそうな時って
ないですか?

今、ロミオとジュリエットの稽古をしているの
ですが休憩中にふと、もしかしたらヴェローナの
街もこういった雰囲気に包まれていて、
分かりやすい矛先がキャピレットやモンタギュー
だったのではないかと思いました。
この戯曲の世界と今の時代背景が似ているなと
感じました。
戯曲の中でロミオはそんなのおかまいなしで
思うがままに行動し、ジュリエットと恋に落ちる姿
が羨ましく、憧れのヒーローのように
僕の目に写りました。

今の時代、ロミオとジュリエットのような恋は
幼稚だったり大人げないととらわれ、
社会から浮く存在になると思うけど

『いいじゃん、人生一度きりだし!
社会なんて糞くらえだ!』

という姿は、すこし、羨ましいです。

下野雅史


08/09/24

YAMANOTE ROMEO and JULIET

「コドモが最強」

突然ですが。
ロミジュリの大元ネタは「お説教」だったんです。

『親の言うこと聞かない子は
こんなに不幸なことになりますよ!』

というお説教。
愛とか恋とか置いといて。

『こんなに不幸になっちゃうのか!』

と、コドモタチはこのお話を聞きながら
どきどきしていたのでしょうか・・・?
オトナタチはしめしめ、
とコドモタチをうまくコントロールできたと
ほくそ笑んでいた・・・のでしょうか?

ところがどっこい。
シェイクスピアのお陰で、この物語は
愛とか恋とかのエネルギーって凄いのよ、
というところに注目されちゃいます。

主人公たちがコドモなのがまた憎い。
コドモタチのエネルギーは、
大人にコントロールできるものじゃないんです。
何者よりも「自分に素直である」力の強い
コドモタチのエネルギーは強いのです。
ロミオもジュリエットも
自分にバカ正直なコドモタチです。
それが恋の力も手入れた!!
とんでもないのは当然!! 暴走は当然!!
年齢的には単にコドモと侮れないところですが、
それは置いといて。
だから、周りのパパママたちも、
良かれと思って画策するロレンスさんも、
ロミ・ジュリを前にして無力なのだ。
ざまーみろ。

過保護な大人の増える世の中に、
コドモタチはそもそも大人の手の中にゃ収まらん、
てなことも訴えてくれてるんじゃないの??

なんて、ちょっと恋愛と違う視点で観るもの一興。
そんなことを考えつつ、
とあるシーンを鮮やかにすべく唸っております。
うーん、うーん。

櫻井千恵