稽古場日誌

ワークショップ外部活動 鯉渕 翼 2016/08/24

大田区教育研究会 中学校演劇研究部 演劇講習会 リポート

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8月2日、我々の地元・大田区池上にて、都内の中学演劇部員を対象としたワークショップを行いました。
「大田区教育研究会 中学校演劇研究部 演劇講習会」と長い名前の企画です。メインの講師は、劇団主宰の安田。参加者は90名以上集まりました!

全体で4つのグループに分かれて、いざワークショップ開始です。
午前中は、ウォーミングアップや基礎的な訓練の方法を紹介し実践していきます。まずは、身体をほぐすため、2人組みになって簡単なマッサージから始まりました。初対面の人と組になったメンバーは、テレが先行してしまうのか、しっかり相手に向き合い身体に触れることに、かなり戸惑っています。
しかしその後、「名前鬼ごっこ」や「狼と羊」、空間全体を色々なスピードや感情で歩く、といった、運動をともなうメニューが始まると、徐々に打ち溶け合って会話も弾んできました。

後半は、いよいよ《フリーエチュード》です。
2人組みでおこなう、《漫才》(身近な出来事を感情豊かに話すメニュー)、《手つなぎ歌》(手をつないだまま、違う歌を同時にエネルギーを出して歌う勝負)は、ルールはシンプルですが、エネルギーがいるメニューです。中学生の皆さんには勇気がいるのでは…??
案の定、 最初はなかなか感情が大きくなりませんが、一人、二人と徐々にヒートアップしだすとその熱が伝わり、面白い話や歌が、飛び出し盛り上がりました。
そして最後に《ストリップ》。脱ぎません。ダンサー役が男性なら女性の観衆の前、ダンサー役が女性なら男性の観衆の前に出て、例えばひじの内側が見えること、水筒で水を飲むこと、メガネをかけること等の観衆の興奮ポイントを決めておき、ダンサー役はじらし、観衆は声援を送り握手を求め盛大に盛り上げるというエチュードです。
「異性にキャーキャー言われる経験なんて滅多にできない。最高に気持ちがいいからやってみなよ」と、周りの生徒さんにダンサー役の立候補をけしかけますが、恥ずかしいの一点張り。しかしエチュードが始まると「羨ましい、自分がやりたかった」「調子に乗るな」等々、羨ましさからの野次が飛んだのです。それすら場が盛り上がる材料になり、とても面白い空間が出来上がりました。

終了後、たくさんの生徒さんから、「面白かった、またやりたい」「今度は自分がモテモテになりたい」「《手つなぎ歌》で勝負したい」等話しかけられ、少しでも演劇的に楽しめて、元気が大事だと思ってくれたのならうれしいです。

実は、ぼく自身が、ワークショップのアシスタント経験があまりなかったので、緊張していたんですが、とても良い経験ができました。

鯉渕 翼

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