稽古場日誌
シェイクスピアの作品には常々、強烈な「ルッキズム」を感じる。
今回の作品も、特に女性の登場人物は「私はあの子より可愛くない」だの「あの子の美しさが私に移ればいい」だの、とにかく見た目についてうるさい。
そのたびに私は「わかる!」と大きく頷く。
心が見た目をつくるのか、見た目が心をつくるのか。なんにせよ私は「人は見た目だ」と思っている。おしゃれかどうか、という話ではない。それも含めてパーソナリティーが見た目に出ると思っている。
だから見た目は重要だ。その感覚に頼ることは固定概念に私を縛ることにもなるが、あながち間違いでない処世術のひとつになっている。
自分の美しさにまだ気づいていない俳優、気づき始め使い始めている俳優、使いこなしている俳優、若手劇団員にはいろいろいる。私はときどき俳優たちの美しさに嫉妬したりする。私の美しさはなんだろうと考えさせられたりもする。
なんにせようちの劇団員はみんな美しいので、ぜひ実際にご覧いただきたいと思う。
ひるがえってシェイクスピアも「美しさってなんだろうね」と私達に問いかけているように思える。「なにを美しいと思うか、だよね」と。
みなさんは何に対して、なぜ、美しいと思いますか?
鹿沼玲奈
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若手公演『夏の夜の夢』
日程=2024年7月27日(土)~8月4日(日)
会場=山の手事情社アトリエ
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