稽古場日誌
ニュージェネレーション(体験談)研修生 2011/03/31
きっかけは研修生修了公演だった。
「うわ面白いっ! 私も出たい!!」
基礎が欲しいとかレベルアップしたいとかいろいろあるはあるけど。
面白い公演がしたい! って思ったから。
入ってみると、訳分からないことばっかりで。
同じことばを繰り返しながら全力で怒ったり笑ったり。(うまく舌が回らず、ただの雄叫びになった)
泣きや喜びをポーズで表現したり。(滝のように流れた汗が床のかほりの一部になった)
日常の劇的なワンシーンをやれば「ビビットになれ!」
ビビットってなんだよどーすりゃいいのさ!?
面白い舞台を作りたいのにむしろ全然面白くない自分ばかりを発見して。
一緒にやる仲間とも八つ当たり気味にぶつかりあって喧嘩して。
めげるし、しんどいし、稽古場に行く足取りはめちゃくちゃ重いのに、負けん気で平気なふりをしようとしてた。
そんな塩分過多なちゃんぽんの中で終わってみれば、いつの間にか戦友意識が育まれ(決して仲良い訳じゃないところがミソ)、カレー屋さんでナンを食べながら「人間って愛しいよ!」と叫んで泣ける感情豊かな自分がいた。
欲しかったものを掴めたかはわからないけど、予想外の産物は両手いっぱいもらって。 気付けば何十年と経っていた浦島太郎みたくなってもおかしくないくらい濃い研修期間だった。
私の中で欠かすことのできない大切な2年間です。
2010年度研修生 土方 あいか