稽古場日誌
オイディプス@Tokyo 武藤 知佳 2017/02/17
先日、友人の赤ちゃんに初めてのご対面を果たしました。
私は弟や妹もおらず、あまりちいさな子どもとの接点はなかったのですが、なぜか赤ちゃん好きです。
でも、本気スイッチが入って泣いている赤ちゃんにはどう接していいか、ドギマギしてしまいます。
お腹空いたのかな?
オムツの交換かしら?
抱き方がよくない?
お母さんじゃなきゃダメ?
気温が不快?
においが気にくわない?
…もしかして、とりあえず泣いてる?
無数の選択肢の中から、赤ちゃんが感じていることを想像することしかできない。
あれやこれやと試してみても、一向に泣きやまないこともあれば、どれが功を奏したのかわからないけど、ピタリと泣きやみ、眠りはじめたりもする。
毎日赤ちゃんに向き合っている、親と呼ばれる人たちはやっぱり本当にすごいなと思います。
さて、稽古の中で、役柄について、この人は今どんな感情なのか、どんな状態なのか、どんな身体なのか、どんな光景を目にしてきたのか、どんなにおいを感じているのか… 様々な問いかけがされます。
たった一言のセリフにもたくさんの思いが詰まっているはず。
しかし無闇矢鱈に表現しても、とんちんかんな掘り返しになってしまうこともあるものです。
選択肢は無数にある。でもその中から何を選択し、どう表現するのかを悪戦苦闘しながら探っていくしかない。
…もしかして、赤ちゃんに相対する時の感覚に似ている!?
そんなことを考えていたら、あっという間につかの間の稽古のおやすみが過ぎていきました。
『オイディプス@Tokyo』鋭意、稽古中です!!
ぜひ、劇場に足をお運びください!!
武藤知佳
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質問@Tokyo
「オイディプス@Tokyo」に因んで、出演者同士による“東京”に関する質問コーナーです!
髙橋真理→武藤知佳への質問です。
東京に住んでいて本当によかったなと思うことは? (髙橋)
街中で派手に転んでも、我関せずの人が多いこと。(武藤)
次回は、武藤知佳→鹿沼玲奈への質問です。