稽古場日誌

Anniversary 小笠原くみこ 2017/03/22

研修プログラムの歴史

「カレーライス」「full full」「hola!」「こんな奴ら。」「デコ」「春琴しよう」「The Dead Father」「juice」「道路の路」「つぶやきとざんげ」「ダイバー」「燦燦と淡淡と」

これらは、過去の研修プログラム修了公演のタイトルです。

2004年度から公演と名を打ち、タイトルをつけ、チラシを作り、一般のお客様にご覧いただくようになりました。
タイトルは、その時の演出担当がつけます。演出担当は、ベテラン劇団員が担い毎年かわりますので、こんな風に色々なタイトルになるわけです。

2016年度のタイトルは「Anniversary」。ようやく劇場に入り、初日まであと数日と迫ってきました。公演の内容や出演者の紹介は、ぜひ劇場でご覧いただきたいので、ここでは割愛させていただき、研修プログラムについて、書こうと思います。

山の手事情社の研修プログラムは、1996年に開始しました。それまでは、1日のオーディションで劇団員合格・不合格が決まっていたそうです。私は1996年研修生第2期に入りました。当時は半年の研修期間でしたが、その後1年間になりました。

私が研修生だったときは、最後の稽古日に劇団員全員が稽古場へやってきて、《発声》《歩行》《平行》《二拍子》《ものまね》などの基礎稽古を見るというものでした。当時のエチューダー(講師)の劇団員のアイディアで、《平行》をアレンジして腕をグルグル回しながら移動するシーンをつくり、最後の稽古日に見せた記憶があります。いわばそれが、劇団員になれるかなれないかのオーディションだったわけです。(驚!)

そこから、基礎稽古だけではなく、稽古で出てきた様々な面白いシーンを見せる、となりました。このときは、シーンの組み合わせに意味はなく羅列して見せるというものでした。この頃から劇団員だけが見るのはもったいないから、興味がある知り合いに声をかけてご覧いただこうとなり、今では一見脈絡のない様々なシーンやネタに、大きなテーマを見出し、1つの芝居に仕立てるまでになりました。

研修プログラムは、そこに参加している研修生の俳優としての成長を促す期間でもありますが、演劇を見直し新たな気持ちにさせてくれる、劇団にとっての成長を感じさせてくれる大事なプログラムだと思っています。きっと劇団員も修了公演を毎年ワクワクしながら観劇していると思います。

さて今年の修了公演。私は演出の立場なので、ワクワクではなく、胃がキリキリしている日々ではありますが。とにかく劇団員はもちろんのこと、劇場に来ていただけるお客様の心に届くように、あと少しふんばります。

劇場でお待ちしております。

小笠原くみこ

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2016年度研修プログラム修了公演「Anniversary」
日程:2017年3月23日(木)~26日
会場:シアターノルン
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2017年度研修プログラム「俳優になるための年間ワークショップ」
オーディション開催中
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■年間ワークショップ参加者体験談
■年間ワークショップカリキュラム

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