methods＆過妄女 安部 みはる 2019/05/23

「潜在意識で恋、してる？」※ブルゾンちえみ風に読んでください。

チェーホフ作『かもめ』、登場人物はほとんど片思いの恋をしている。
なので、今回の日誌のテーマは「恋」。

まったくモテないわたしにもどうしてもカレシがほしい時期があった。
当時は、カレシがいないのは見た目の可愛さとか、性格の良さとか、もともと持っている性質のせいだと思いうじうじしていた。
何とかつまらん自分を変えようといろいろスピリチュアルでナチュラルライフなトライアルを繰り返した。健康オタクとでもいうのか。
アーユルヴェーダとか、頭寒足熱とか、クラニオセイクラルセラピーとか、ホ・オポノポノとか。
興味のある人は検索してね。
そんなある日、出会った一冊の本。
『恋愛呼吸』（服部みれい、加藤俊朗著）！！
早速amazonで購入し、実践。「男がほしい」と念を込めながら一連の呼吸をする。
潜在意識から自分を変えるんや！　結構頑張った。信じて頑張った。
結果、カレシが出来た。
わたしは出版社の回し者ではないが、この呼吸法は本当に効く。
恋を持続させるのはまた別の問題だけどね。

傍から見たらばかばかしいトライアルでも、当人にとっては必死。マジで、真剣だった。
でも、なんかもがき苦しんで行動を起こしていると、いつの間にか人生を乗り切る勇気がついていたりする。
心の筋肉とでも言うか。
恋も演劇などの芸術も、パッと見は派手で華やかだけど、その実、地道でつらい努力の積み重ねだ。
今回の『過妄女』の登場人物も、傍から見るとなんだかばかばかしい。それぞれの人物に深く入っていこうとするともがき苦しむ姿がとても他人事とは思えない。スポットライトを当ててほしくないところに光が当たるようなこわ・おもしろい作品なのだ。
見に来ていただいた方にはぜひ、ぞわぞわした気持ちで帰路についていただきたい。

安部みはる

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劇団山の手事情社 創立35周年記念公演
『methods』2019年6月21日(金)～24日(月)
『過妄女』2019年6月26日(水)～30日(日)
会場＝下北沢 ザ・スズナリ

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