稽古場日誌
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新型コロナウイルスの出現によって、世の中から演劇をやる意義が問われております。
そんな中、今年も研修生が集まってくれました。その中には、それぞれに様々な理由や決断があったことでしょう。
そこで、今回の劇団員による稽古場日誌は「何故ワタシは演劇をやるのか」をテーマとして、今年度の研修生を応援していきます。
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すごく難しいテーマです。
どちらかというと、一生「なぜ演劇をやっているのだろう」と考えながら生きていくんだろうと思います。
野生の勘で飛び込んだから、飛び込んだ後で考えています。
なので、なぜ演劇をやっているのかわかりません。まだ考え中です。
何も達成できていないですし。
演劇を始める前には戻れないので、演劇をやっていなかったら何をやっていたかもわかりません。
もちろん考えることはあります。
なぜ演劇をやっているのか答えが出てしまった時はやめる時かもしれません。
というか、結婚して子供を産み育ててる友人とかに、なんで結婚したの? なんで子供産んだの? なんで主婦なの? ってあまり聞いたことないです。
今度聞いてみます。
自分の職業についてこんなに深く考えるのは、演劇人ならではかもれません。
しいて演劇をやっている理由があるとしたら、こんなことでしょうか。
面白い演劇や映画を見ると「なんでそうなるの?!」という混乱に取り込まれます。
その渦の中をぐるぐる回るのが楽しいのです。
世の中わからないことだらけです。演劇のネタだらけ。いろんなことに揺さぶられるのが好きなんでしょう。
だから、野生の勘でビビッときたなら、やってみてください。
汗をかいて、大声を出して、暴れまわるというだけでもなんだか楽しいです。
言葉にならないモヤモヤ、ウズウズを感じているあなた、山の手事情社に向いているかもしれません。
安部みはる