稽古場日誌
はじめまして、鍵山大和(かぎやま やまと)です。
大学を卒業してから2年間、役者として活動していましたが、上手くなりたい、人気者になりたいと漠然とした想いを抱きながらカッコつけて足取りのおぼつかない活動をしていました。しかしそんな奴が上手くなるはずもなく。ファンは1人(母親)だけでした。
そして役者としての実績も自信も無い僕は出会った人に職業を聞かれると「一応役者やってます」と答えていました。この「一応」が本当にカッコ悪いです。このままでは自分はずーっと「一応」役者で終わるんじゃないかと危機感を感じ始めました。
危機感は次第に大きくなっていき、そろそろ破裂するんじゃないかなと云うぐらい膨らんできました。そして悩みに悩んだ末「学ぼう。ちゃんと学ぼう」と思いました。
しかし何から学べばいいのか? 何処で学べばいいのか? 途方にくれていた時に山の手事情社を知りました。そして体験談やYouTubeに上がっている動画を見漁り、一度も公演を見たことがないのに気付いたらここで学びたいと思うようになりました。不思議です。
いよいよ5月から稽古が始まりました。貧弱で身体の硬い僕はストレッチでは悲鳴と変な吐息が出るし、筋トレですぐにプルプル震えてしまいます。何も出来ないとは思っていたけどここまで出来ないとは思っていませんでした。悔しいです。不甲斐無いです。でも何より嫌なのはこの期に及んでブレーキを踏んでる自分がいることです。
出来ないんだからもっと精一杯もがいてたくさん苦しめよ馬鹿! 頭も使って身体も使って!
これから毎日演劇の事を考えると思います。最後には舞台上の誰よりもカッコ悪いやつになって、「一応」のいらない役者と名乗れるように、これから努力していきたいと思っております。何卒よろしくお願い致します。
鍵山大和