稽古場日誌
馬込文士村 空想演劇祭 鹿沼 玲奈 2022/12/08
撮影現場風景。
カメラの前にはビシッとキメた役者さんが。
そしてカメラの後ろには鋭い目つきのスタッフがいるものです。
今回の2作品だったら、多いときには10人くらい、スタッフが控えています。
監督の「スタート！」の声とともに、コトリとも音を立ててはいけない、衣擦れの音も出してはいけない、そんな空間がおとずれます。
実はカメラの後ろだけではありません。
柱の後ろ・家具の裏・そして暗闇に、小道具を持つスタッフ、衣装を持つスタッフ・役者さんが寒くないようにスリッパを持ったスタッフなどが、こっそり控えていたりするのです。
仕上がってくる映像を確認していると、暗闇の中に縮こまっていた記憶が蘇ります。
絶対にそこにいるとバレてはいけません。
人生で一番本気の、かくれんぼをしています。
この演劇祭の映像撮影の現場に関わるようになってから、なにかしらの映像を見るたびに、キラキラと輝く役者さんたちを見るたびに、そのすぐ横で控えるスタッフたちの姿を思い浮かべるようになりました。
カメラを10cmでも動かしたら、そこにはどんな景色があるのでしょうか。
みなさんも想像してみてください。
共犯者のような、なんだか嬉しい感覚になりませんか。
『雨に唄えば』とか『ヘアスプレー』とか、バックステージものって痛快ですよね。
いつかこの演劇祭のバックステージ映像もつくれないかな……とひとり、妄想したりします。
鹿沼玲奈
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OTA アート・プロジェクト
馬込文士村 空想演劇祭2022 作品上映＆［同時収録］生ライブ
日時＝2022年12月17日(土) 11:00開演／15:00開演
会場＝大田文化の森 多目的室