稽古場日誌

馬込文士村演劇祭/馬込文士村 空想演劇祭 小笠原くみこ 2024/09/11

『馬込文士村演劇祭2024』 始動!

2020年度から始まった『馬込文士村 空想演劇祭』(2020年度のタイトルは『馬込文士村演劇祭 2020 映像編 空想舞台』)は、舞台芸術を映像でお届けする企画でした。これは、コロナの影響で舞台から生でお届け出来ないという状況を打開すべく、逆手にとった新しい試みでした。今年度から、タイトルにあった空想の文字がとれ、舞台から生でお届けする企画に生まれかわります!

今年度は、馬込文士村のことをあまり知らないお子さんにも楽しんでいただきたいと思い、名作童話2作品をとりあげます。そうはいっても、そこは山の手事情社。お子さんだけが楽しめる作品ではなく、大人の方にもグッとくるよう、仕上げてまいります!

今回とりあげる『ガリバー旅行記』と『ヘンゼルとグレーテル』は、原作は外国のお話ですが、馬込文士村に住んでいた吉田甲子太郎、村岡花子が翻訳を手掛けています。このお二人以外にも、多くの作家が自身の作品以外に、外国作品の翻訳を手掛け、功績を残しています。これもまた、馬込文士村の特徴の1つだと思います。

私は『ヘンゼルとグレーテル』の演出を担当いたします。魔女が住むお菓子の家が出てくる、アレです。物語は、非情で怖い話です。現代社会ではマズイよなあと感じることや、お菓子の家というファンタジーの出現を、演劇でどうやって表現するのか、悩ましい日々です。そもそも、なんでこんな怖い物語が、今日まで残って語り継がれているのか、ということを考えさせられます。

シンプルなセットで、俳優の身体と声で表現していく試みの公演です。絵本やアニメとは違う童話の世界を、ぜひ想像力をフル回転して楽しんでいただけたらと思います!

小笠原くみこ

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OTA アート・プロジェクト
馬込文士村演劇祭2024
~ものがたりの世界を楽しもう~
演劇上演『ガリバー旅行記』『ヘンゼルとグレーテル』
日時=2024年10月5日(土)・6日(日)
会場=山王ヒルズホール

詳細は こちら をご覧ください。

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