稽古場日誌
その他 ニュージェネレーション 2025/07/14
初めまして。狩野真謙(かのう しんけん)です。
僕が演劇の世界に足を踏み入れたのは高校の演劇部です。もっとも、全国大会などを目指す本格的なものではなく、部員と気楽に創作を楽しむくらいのまったりとしたものでした。大学でも演劇サークルに入り、活動を続けていたのですが自分の中に眠る「未知の自分と出会いたい」という強い欲求に気づきました。その欲求を満たす方法は他にもあったはずなのですが、演劇だけがずっと頭から離れませんでした。
ニュージェネレーションへの参加を決めたのは、「学生のための演劇ウィンタースクール」での体験がきっかけでした。そこで僕は、閉じこもっていた自身の殻を突き破る感覚を味わいました。
その感覚を味わったのは「ムカつくことを怒り100%で話す」という稽古でした。ある参加者が「彼女が欲しい!」と舞台上で鬱憤をぶつけるのを見て、同じ境遇だった僕も感情をぶつけました。その瞬間、自分の中の「タガ」が外れる感覚があったのです。知らないうちに抑え込んでいた言葉や感情が、意図せず舞台上に引き摺り出されていく。その感覚がたまらなく面白いと感じたのです。
「これだよ。僕が求めていたのはこの感覚だ」自分の欲求を再認識した瞬間でした。この感覚をもっと。そのためなら、舞台上で傍若無人なまでに暴れてみたいと思ったのです。
ニュージェネレーションでの意気込みですが、つまるところ「殻を破りたい、舞台上で暴れたい」ということです。もちろん、そのためには基礎体力や舞台での考え方など基礎固めがかかせません。頂上が見えず、途方に暮れることもありますが、まだ始めておよそ1ヶ月半。急がば回れの精神で、着々と力を身につけていきます。
狩野真謙