稽古場日誌

ワークショップ 三井 穂高 2014/09/13

社会人ワークショップ第7弾リポート5

発表会の大まかな流れが決まりました。今までもそうでしたが、発表会はワークショップ期間の中で創作されたシーンの中からピックアップし構成しています。
ですから、参加者の方々の今思っていることや考えていることが反映されています。
毎回、参加者によって浮かび上がるものが違うのでとても興味深いです。

今日はざっと発表会の流れを確認し、《ショート・ストーリーズ》や《ものまね》の集中稽古をしました。
演劇の難しさは繰り返し同じ内容のものを演じること。
はじめは勢いで話せたことが、二回目になると急にそのときの感覚が分からなくなってしまったりします。
たとえいくら同じ台詞を言っても、感情が違うと話の展開が変わってきてしまいます。
ですので、どのチームももう一度流れを確認し、どこで誰がどういう気持ちになり、相手に何を思わせるかまですり合わせします。

例えば、夫婦喧嘩のシーン。
「いつものキムチじゃない!」
と怒るご主人。
ではいつものキムチは何のメーカか? 
そしてその日のキムチはどこのものか?
なぜ奥様はいつものキムチを買わなかったのか? 
ご主人はどのようにいつものキムチではないと分かったのか?
奥様はご立腹のご主人にどう答えるのか?
これらを即興で演じたり、話し合ったりしながら決めていくわけです。
この作業は大変ですが、ここが踏ん張りどころ!
ここで手を抜くと、本当になんでもないシーンが出来上がってしまうのです。そのためには、どんどん妄想を膨らませ物語の中に自分の身を置かなければなりません。ワークショップの終わりの方は皆さんお疲れのご様子。

発表会まで残りあと一回です、がんばりましょう!

三井穂高

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