稽古場日誌

テンペスト 大久保 美智子 2014/12/03

決断力

決断力がないことにかけては、自信があります。
今、研修生の修了公演のチラシデザインを選んでいるのですが、とんでもなく迷っています。決められません。

この決断力のなさが、20年も劇団に居続けさせてしまったのだと、甘じょっぱい気持ちになります。

決断力がないゆえに、物が捨てられません。
結果、部屋はゴチャゴチャ、まるで嵐です。
昔、空き巣に入られたことがあるのですが、すでに部屋がグチャグチャだったのでしばらく気づかず、フツーに帰宅後のひとときを過ごしてしまいました。「なんか寒い」と窓を見ると鍵の部分がくり抜かれていました。
後で警察の方に怒られました。指紋とるのに触っちゃだめじゃない~と。

魚をグリルからおろすタイミングが決断できません。

さあ、お風呂入ろ! が決断できません。

テレビってどのタイミングで消したらいいんですか?  

決断力がないゆえに文章も長くなるのです。メールはついつい長文になります。手紙だととてつもない長文になります。

一言で気持ちを表わせる人に、憧れます。

本当は面倒くさがりで、長々説明するのも好きじゃないのです。
だから体の世界が好きです。
沈黙にドキドキします。
こんな調子でどんどん長くなります。決断力もなければオチもない。
人生の大事なことも決められなければ、次を繋ぐ言葉のひとつも選べない。
残念ながら、これが今の私。
残念! (ギター侍)

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