稽古場日誌
アシスタントを務めてます、谷です。こんにちは。
4回目を迎えた今回も、メイン講師は先週に引き続き先輩俳優の岩淵です。
この日は《ショート・シーン》作りをしました。
《ショート・シーン》とは簡単に言うと、物語を重視したシーンでもなく、創作ダンスでもない、抽象度の高いシーンです。
今回は、あるテーマから、あまり言葉(セリフ)を使わずに、象徴的な小道具を用いて創作してみました。
実は《ショート・シーン》をワークショップで実践するのは初めての試みです。
前回までの《ルパム》作り等を見て、今回のワークショップ参加者のみなさんは、なかなか個性的で面白い方々なので、このメンバーなら何か独特な表現ができる、という講師陣の提案によりやってみることに。
予想通り、やっぱり面白いぶっ飛んだことをやってくれました!!
パンスト被ったり、新聞紙を体中にペタペタ貼ったり、トイレットペーパーを頭にグルグル巻いたり、パイプ椅子をガンガンさせたり。
僕から言わせてもらえれば、みなさん変態です!(褒め言葉です!)
これは参加者の方々は普段色々不満を抱えているのか、日常生活のウップンを晴らしているのでは?
そうに違いない。というか、そうであってほしいです。
演劇は普段恥ずかしい、もしくは人前ではやってはいけないと思っているようなことをやっても許されるところが魅力の一つであり、俳優が快感と感じるところです。
日常生活で パンスト被ったり、パイプ椅子をガンガンさせたりしたら危ない人です。
下手すれば犯罪にもなりかねない。
けれど、舞台上でそれをやったところで、言ってもフィクションなので観客は大抵認めてくれる。逆にそれくらいやってくれないと面白くない。
ワークショップの最後には参加者全員でパイプ椅子をガチャガチャやって、セッションライブのようなノリノリの一体感のあるシーンを作ってくれました。
「We Are The World」のような世界になっていました!!
ただパイプ椅子をガチャガチャやってるだけなのに、見ててバカバカしくてとても面白かった。
みなさん快感だったのではないでしょうか。
そんな快感を抱えた表現を色々体験してほしいです。
谷 洋介