稽古場日誌
ひと夏をかけて行われた「大人のための演劇ワークショップ」全日程終了しました!
僕は初めてのサポートということで、色々試行錯誤しました。
それはこれまでのリポートで書いたので、最後のミニ発表会をして思ったことを書きます。
おそらく参加者のみなさんは発表会の直前まで、本当に今やってることが面白いのか? と思っていたでしょう。
でも、最終日に発表会をやると決まっていたので、とにかくやるしかない。
演劇を経験していようがしていまいが関係なく、演劇をやらなくてはいけない。
本番直前になって、参加者のみなさんの団結力が一気に高まりました。
そして本番。
観客に観られるという緊張感と興奮で、みなさんの 集中が前日の通し稽古とは比べものにならないほど素晴らしかった。
人前に自分をさらけ出すというのは、日常生活の中ではなかなかできないこと。別にそんなことしなくても生きていけます。
わざわざ人前に出て緊張する必要はない。もしかしたら無駄なことなのかもしれない。
でもわざわざ出るからこそ思いがけない自分に出会える。
ポジティブな自分だけじゃなく、ときにはネガティブな自分を人前にさらけ出すことで、普段、無意識にやっていたことが意識化される。
「私ってこういうとき、こんなことするんだ!」という発見が演劇の面白いところであり、怖いところでもあります。
この発見は人前に出て、しかもある程度の集中のもとにいないとできないと思っています。
参加者 のみなさんは普段出会わない自分に会えたのではなかろうか。
そして、もっと発見したいと欲が出てきているのではないか。
また次回も参加していただきたいと、心から思う経験でした。
谷 洋介