稽古場日誌

燦燦と淡淡と研修生 研修生 2016/02/10

楽園を走る

こんにちは、山の手事情社研修部の渡辺可奈子です。
二度目の稽古場日誌になります!

とうとう研修プログラムもラストスパートに差し掛かろうとしていますが、
エチューダーである斉木さんの意図と好みが分からず、いちいち顔色を伺ってしまう己が嫌になってきた頃です。

稽古をしている中で薄々感じるようになったのは、本番まで持久走であるという事。面白いネタは当たり前、質が落ちれば無かった事になる、進化し続けなきゃ、走り続けなきゃ、息切れしてる場合じゃない!
そんな気持ちに追われ更に息切れして、死にそうな時ほど満足出来て、だけど死にたく無いのです。

最近の稽古では与えられたテーマに沿ってギリギリあり得そうな日常のワンシーンを創作して演じる《ショートストーリーズ》をやっています。
先日のテーマは「楽園」「退屈」。

はて、楽園とは? 退屈とは? 楽園と退屈は対極にあるのではないか?
私の現状は楽園なのか、退屈なのか?

なんだかとっても難しい・・・。

私にとって、どちらもぼんやりしていて、感じ方にも個人差があるモノです。
しかし、創作するなら考えなくてはならないわけです。

この二つのテーマは対極であり共存しているのでは無いか・・・という定義からいろいろ考え始めました。
退屈の中に突然現れた刺激が楽園になり、楽園は続くと退屈になる。
だから退屈とは怠けであり、楽園は楽園である事を維持するために進化し続けなくてはならない。

「進化し続けなくてはならない。」

あれれ、この定義で考えると楽園も持久走で、今の私は楽園の中にいるという事みたいです。
なんとも、こんなに息切れしているのに楽園の中にいるなんて、人生難しいものです。

もしくは楽園の中にいるからこそ、走り続けなくてはならないのかもしれません。

渡辺可奈子

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2015年度研修プログラム修了公演「燦燦と淡淡と」
日程=2016年3月10日(木)〜13日(日)
会場=シアターノルン
詳細はこちらをご覧ください。

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