稽古場日誌

燦燦と淡淡と研修生 研修生 2016/02/16

キーマーカレーのような

こんにちは。研修生の小貫泰明です。
山の手事情社の研修プログラムには通常の稽古以外にも意外なものがあります。
発表会というものがあり、人前でビデオカメラで撮りながら、《ものまね発表》や《研究発表》をします。
前者はひとり5分ぐらいのものまねを発表します。
後者はあるテーマについて3〜4人のグループで調べて発表します。
今回のテーマは「ギリシャ悲劇」「能」「不条理劇」でした。

変わったところでは、富山県利賀村の演劇フェスティバルや宮城県のえずこ劇場に観劇にいくというのもあります。
前者は泊まったりもします。
夜、同じ宿泊者の演劇を見に来た人達と談話室でおしゃべりをしました。
彼女は元SCOTの女優で、
「今はニューヨークで活動をしていて、退団以降一度も来ることができなかった。やっと今年それができ、つかえていたものがとれた」
と。
しとしとと雨がそぼ降る中、ここに来られなかった数年間のいろいろな思いを想像しながら夜は静かにふけてゆくのでした。

他にも合宿があり、お昼から稽古をし、食事を取り、銭湯に行き、ビデオを観、寝袋に入り寝る。翌日、遅い朝食を取り稽古をします。
そんなスケジュールの中、楽しみは食事です。
いつも劇団員の方が来て夕飯にカレーライスを作ってくれます。
今回は、キーマーカレーでした。

私事ですが、以前わたしの家に居候していた従妹がいたのですが、何を思ったのか突然カレーを作ってくれました。
初めて挑戦だったらしく全く奇妙な辛くないカレーでした。
父と一緒に「ちょっと変わったカレーだね」などと言いながら完食しました。
今でも忘れられない味です。
そんなキーマーカレーです。(こちらは味もよかったですが)
「燦燦と淡淡と」もそんなキーマーカレーのような忘れることができない9つの具の入った濃厚な公演にしたいです。

小貫泰明

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2015年度研修プログラム修了公演「燦燦と淡々と」
日程=2016年3月10日(木)〜13日(日)
会場=シアターノルン
詳細はこちらをご覧ください。

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