稽古場日誌

燦燦と淡淡と研修生 研修生 2016/03/02

実は自分は

こんにちは、研修生の栗田直輝です。
今回の修了公演で使うシーンの稽古をしていると、今年度の指導者である斉木さんの口からよく、
「自分の心の中に空いた穴の底から湧き上がってくる欲望、感情が溢れ出てくるところが見たい」
と言うような言葉が出ます。

稽古場でその言葉を聞いて
「本当は自分は何がしたいのか?」
たまにわからなくなる時があったり、
「あ、こんなことがしたかったんだ」
と気付かされることも多々あります。

とある際どい男女のシーンをやった後の斉木さんとの議論では、
「今栗田はどういうつもり(感情)でやったの?」
「今のこのテイクでは、相手に対してバカにしているというか、見下す感情が生まれて、それを男のせいにされることにイラつきや嫌悪を抱いて・・・」
「あ、じゃあ栗田は女を見下したいんだ、多分心の奥底では見下してバカにしてるのかもね」

・・・そうなのか・・・?

割と女に優しい人間だと思ってるんだけど・・・。
あ、でもたまに、
「この女の人より俺の方が女装したら可愛いぞ」
とか思うこともあるなぁ・・・。
確かにちょっとそう思ってる節もあるのかもしれない。
自分は自分が思ってるよりもっと凶暴で残酷で薄情で異常な人間なんだなぁ・・・。

普段は明るく爽やかに生きている8人の若者と1人のおじさんの化けの皮が剥がれる、皆様がある意味戦慄するような凶暴なお芝居、そんなものになればいいと思います。
僕は本番まで10日を切ったことに戦慄しているところです。

栗田直輝

************************************************

2015年度研修プログラム修了公演「燦燦と淡淡と」
日程=2016年3月10日(木)〜13日(日)
会場=シアターノルン
詳細はこちらをご覧ください。

稽古場日誌一覧へ