稽古場日誌

作中「父を殺し、母と交わり子をなす」とオイディプスが授けられる神託は、ただの神話なのだろうか。現代の私たちも実は依然として強固な神託に縛られているのではないか。劇団員が自分にとっての神託を語ります。
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最近ずっと時間に縛られているような感覚が抜けません。

いろいろ考えることがあるし。
いろいろやることもあるし。
いろいろ思うこともあるし、
時間ができたらやりたいこともあるけど、
気が付くと一日が終ってしまって、
「いろいろ」を何個片付けられたかが
その日の満足度になってしまっていたりします。

なんかこう、もっと、それぞれ味わいたいのですが、
体内時計がどうも昔から遅れているようで
あれ? もう時間? と思うことの連続で焦ってばかりな気がします。

この前稽古で発声練習のとき、
声を出そうと焦って必死なのが見えるのはよくない、
自分の身体にもっと響かせることに集中すれば良い
と言われて、ああ、となんか腑に落ちる感覚がありました。

声も時間も一緒だな。
なにをそんなに焦っているのか、私は。

20代までは死ぬほど時間があるような気がしていたのですが・・・

そんなお年頃なのでしょうか。

越谷真美

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若手公演「オイディプス@Tokyo」
2017年2月23日(木)~26日(日)
すみだパークスタジオ倉
公演情報はこちら

Oedipus@Tokyo

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