稽古場日誌

オイディプス@Tokyo 研修生 2017/02/19

発見@オイディプス稽古場見学

去年の5月くらいに書いた稽古場日誌以来です。
研修生2年目の田中零大です。

突然ですが僕は男性的な女性(髪の毛が短かったり、勝気だったり、クールだったり…)に魅力を感じるのです。
『オイディプス@Tokyo』の稽古場見学をした際、オイディプス役は女優の方が演じるのですが、僕には言葉では言えないほどの魅力を感じました。
女優でありながら、オイディプスという男の心情で舞台に立ち台詞を発する。
興奮しない訳がありません。
そして、そこにはオイディプスという男でありながら女優という「女性」が存在していました。
俳優はその役に成り切らなくてはいけないという固定概念がありましたが、そんな事はない。
オイディプスを演じると共に女性という部分が内包されている。
そこに山の手事情社の「オイディプス」の魅力があるのだと感じました。

そして、僕の抱く男性的な女性像がとても薄っぺらいものだという事に気付かされました。

発見はこれだけではありません。
『オイディプス@Tokyo』の最初のシーンの稽古を観た時、男優のエネルギーと不気味さが相まって僕は一気に引き込まれました。
そこで、ふと「山の手事情社の作品は、最初のシーンでいつもやられるな…」と気付きました。
何故か…
これはまだしっくり来ない答えですが、最初から雰囲気が不気味さと気持ち悪さ全開! という印象が強いからだと思います。
俳優のエネルギーと山の手事情社独特な動き《四畳半》の不気味さが合わさり、鳥肌がいつもすごいのです。

ハッピーエンドとか明るい感じのモノは好きではないし嫌いでもないけど、不気味だとか気持ち悪い、暗くて重い感じのモノは好きなのね、僕って…

他にも発見はあるのですが、全て書いてしまったら面白くありません。
何せこれは僕個人の発見なので僕自身の中に貯めておきたいものもあります。
是非、皆さんも自分自身の発見をしに劇場まで足をお運びください。

さて、研修生修了公演『Anniversary』では何を発見するんだろう。

田中零大

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