稽古場日誌

傾城反魂香 浦 弘毅 2017/09/05

悪夢

昨日とんでもない悪夢を見ました。

(ここから夢の話)
私が車で信号待ちをしていた時、外からマシンガンで右わき腹を一発撃たれました。今思い出すのも怖いのですが、こういう夢って怖いけど痛みはないものなのですが、めちゃくちゃ痛かったのです。その痛みは半端ではなく、現実かと思うくらい痛かった。
私を撃った男は私に向かって何か怒鳴っていました。何を言っていたかは覚えてなく、日本語ではない言葉を喋っていた感じでした。私は痛みで苦しんでいたのですが、明らかにその男は私に恨みを持っている感じでした。
男はいきなり運転席のドアを開け、マシンガンを私のおでこに突きつけました。
一言二言何か言ったかと思うと、私の頭に向かって乱射し始めました。

私は体がマシンガンの衝撃で大きく揺さぶられ続けました。感覚が一気になくなりました。そして、そのあと撃たれているはずの私から徐々に離れなぜか私がマシンガンを持って全く知らない人の頭部に向かって乱射している光景に変わりました。私は何かを恨んでいるような顔でした。
(夢の話終わり)

ここで私は夢から覚め、寝床から飛び起きました。汗をびっしょりかいていました。右のわき腹は攣っていました。「あ~マシンガンで撃たれた痛みはこれか。痛いわけだ。」撃たれた怖さは理由が私の中でははっきりしたので安堵しましたが、私を撃った人のあの恨めしい顔、そして私が恨みながら乱射していた私の心情。ここがどうしても気になってしまい、そのあと眠れませんでした。
私はだらしのない性格ですので人に恨まれることは、あってもしょうがないと思うのですが、私は何を恨んでいるのだろうか? 思い返す限り恨んでいることはないのですが、潜在的に何かに不満があり、不愉快だと思っているのかもしれない。そう考え始めると恐怖感にどんどん襲われ、寂しくなって一人泣きました。40過ぎのおじさんがなんとも恥ずかしいのですが、怖くて怖くてどうしようもないのです。

「あ~芝居の稽古の時いつもこんな感じだ。」

そうなんです。私は20年近く山の手事情社の公演に出演してきました。休むことはなく芝居をしてきました。
ですが、今回の山の手事情社の本公演は2年ぶりなんです。この2年間本番の緊張感にさらされることはなく私は生活してきたのだと痛感しました。

「俺、鈍っている…。やばい…。やばい…。」

本番まであと1か月半、今からエンジン掛けていかなくては間に合いません。いまはずっと芝居のこと考えています…。

浦 弘毅

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『傾城反魂香』
2017年10月13日(金)~15日(日)
大田区民プラザ 大ホール
公演情報はこちらをご覧ください。
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