稽古場日誌
現在、研修プログラム修了公演『ぺとりこおる』に向けて絶賛稽古中です。
公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。
どんな作品になるのか、ご期待下さい。
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それは突然やってきた。
2017年の師走はとても忙しかった。
稽古が面白くてたまらなかったし、劇団の納会幹事を任されていた。
充実していた。
すべてが終わったら休みだ、ゆっくりできる、という思いもあったのだろう。
一区切りできることが楽しみだった。
納会は年内最後の稽古の翌日に行われた。
この日のために共に幹事を務める劇団員の栗田と準備を重ねてきた。
多少のボヤはあったものの、最終的には皆さんが好きに過ごしてくれて、一安心。
幹事冥利につきる。
自身も先輩たちのお話を聞かせて頂いて、滅多にない機会を楽しんだ。
最後まで残っていたメンバーが解散して、明け方に洗い物を終える。
電車が動き出した頃、自宅に戻った。
家に着いてシャワーを浴びて、歯を磨いて午前の曇り空のなか眠る。
どれだけ眠っただろうか。夕方頃か。
目が覚めたら、それに襲われた。
寂しさというやつだ。
「明日から稽古がない」
「年明けまで劇団のメンバーに会えない」
「年明けまで…」
思ったら胃の上がズンとして、涙があふれた。
ぼたぼたと重い、塩辛い水が落ちる。
ぽかんと、なんでこんなことで泣いているんだろう、子どもみたいだな、と思った。
そしてこの感覚知っているなあ、とも思った。
このところ忘れていただけで、かつての自分はいつも寂しいと感じていた。
今思うとちょっと異常なくらい、人生の半分以上ずっと寂しくて、寂しがり屋がアイデンティティと思っていたくらい。
なんで忘れていたんだろう。
置き去りにしてきた懐かしい自分と、その頃付き合っていた友人たちのことを振り返らずにはいられなかった。
どうも目の前のことばかりに一生懸命になってしまう。
忘れていたつもりはなかったのだけれど、ごめんね、とこころの中でつぶやく。
その後、風邪をひいたり、学生時代の友人たちとの忘年会、セールや初詣にはしゃいだりと、あんなに休みを楽しみにしていたのに、結局忙しい年末年始を過ごしてしまった。
今年も忙しくなりそうだ。
けれどできる限り懐かしい友人たちに会いに行きたい。
新しい友人たちにも出会いたい。贅沢だろうか。
皆さん、待っていてね。
松永明子
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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
会場:大森山王FOREST
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