稽古場日誌

うリアしまたろ王 2018/08/22

【ご支援のお願い】存亡の危機です

 おはずかしい話ですが、今年度、当劇団の主催する事業についての国や自治体への助成金申請は、一切採択されませんでした。『テンペスト』のルクセンブルク・ルーマニアツアー、また次回公演『うリアしまたろ王』は、全て自己負担での実施になります。審査の細かい基準や過程は存じ上げないものの、結果は厳粛に受け止めなければならないと考えています。私たちは劇団を旗揚げして35年、独自の演技様式《四畳半》の実験を始めて20年、劇団という集団でしかできないこと、演劇にしかできないことを追求して来たつもりです。この節目の年に、活動の評価につながらなかったことはとても残念です。
 この事態を「もうおよしなさい、あなた方の活動は必要ない」というメッセージと受け取ることもできます。
 しかし、私たちは私たちのようなスタイルの演劇は、現代人の人間性を回復する上で有効だと信じています。そして、今後も活動を継続していきたい、いくべきだとも考えています。ゼロ回答が私たちにつきつけたものは、「もっと変わりなさい」というメッセージではないかと、今では捉えています。
 欧米に比べ、わが国の演劇を取り巻く環境はとりわけ厳しいものがあります。彼の地で「劇場」は、「学校」や「病院」と同じような社会的使命を持った施設として考えられています。学校に教師が、病院に医師が常駐しているように、劇場には当然のこととして劇団かオーケストラかダンスカンパニーが付属しています。劇場が人々の人間性を回復する――すなわち「失恋・三角関係」、「老い・衰え」、「差別・いじめ」、「紛争・戦争」など、人間に不可避の問題を提起することで人間を見つめる視線が深くなる――場所として認知されているためです。そしてその維持運営には相当な額の税金が投入されています。
 私たちのお芝居の入場料は決して安いものではありません。それでも今回、満員のお客様においでいただいてもかなりの赤字が出ます。現在日本で、商業演劇を除き、助成金なしで運営していけるプロの演劇集団はほとんどないと言っていいでしょう。正直、当劇団は経済的に存亡の危機にあります。
 私たちの今後の活動にご期待をいただけるようであれば、是非公演にお運びいただきたいと存じます。また、「支援チケット」(チケット料金に記載のとおり「支援チケット『龍宮』10,000円」・「支援チケット『乙姫』7,500円」)など、それ以上のお力添えを賜わることができるのであれば、幸甚の至りです。

安田雅弘(劇団山の手事情社 主宰)

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 ■観劇でのご支援
上記のとおり、今回は支援チケットを設けさせていただきました。
「支援チケット『龍宮』」は10,000円、「支援チケット『乙姫』は7,500円となっております。
特段のサービスはご用意できないものの、ご覧いただきやすいお席を確保させていただきます。
『うリアしまたろ王』公演情報は こちら をご覧ください。

■劇団サポート
今回様々なご事情により観劇は叶わないけれども、今後の活動に期待したい! と仰っていただけるようでしたら、下記の要領でご支援いただければ幸いです。
今後の劇団活動に充てさせていただきます。

一口 3,000円です。

[郵便振替]
郵便局窓口に備え付けの払込取扱票(青色の払込用紙)に必要事項をご記入の上、お手続きください。
口座記号番号 00150-6-536665
加入者名 劇団山の手事情社
通信欄 劇団サポート 口数
ご依頼人欄 お名前、ご住所、電話番号

[ゆうちょ銀行]
店名 ゼロイチキュウ
口座 当座/0536665
名義 劇団山の手事情社
恐れ入りますが、口数・お名前・ご住所・電話番号を劇団オフィスまでご連絡ください。
電話 03-6410-9056  メール info@yamanote-j.org

※本当に申し訳ございませんが、振込手数料はお客様にてご負担いただきたく存じます。

■身近なツールでの応援
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