稽古場日誌

仮名手本忠臣蔵 2018/10/18

『忠臣蔵』討ち入り瓦版 13 〜実は彼、野獣でした〜

9月の下旬より、自主稽古期間となりました。
ボスの安田さん達は、山の手事情社の本公演に向けて死に物狂いで頑張っていらっしゃいます。

そんな留守中の稽古を仰せつかった、この辻川。
10月末にボス達が戻って来られるまでの達成目標を自分なりに掲げ、拙いながらも船頭になるべく必死に奮闘しております……!

参加者人数が少ない日を狙い、普段の大人数での稽古では出来ない稽古をやってみました。
《山の手メソッド》の基礎を掘り下げる試みで、1人1人の感情を剥き出しにするメニューを決行!

……ええええ!?
そんな表情するんですか?
そんな声が出ちゃうんですか!
そのエネルギー、今まで見てないんですけど!!

驚きの連続でした。
中には、哀しみから抜け出せず、終わっても慟哭が止まない方まで……。辛かったですね!
こんな思いさせて、ごめんなさい。
でも、これが俳優の基礎なんです! 辛いですね〜。

そんな中「あかん、私殺される。」と思わせて下さったのが、ごとうさんです! いつも温厚なごとうさんに、こんな一面があるとは……!

温厚で優しい人でありながら、内側に強い野獣を飼っている、ごとうさんからのコメントです。

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自主稽古初日に、早口言葉に感情を乗せる《感情滑舌》という稽古をし、普段では放出出来ない「怒り」を乗せてみました。
今回の公演で私が扮する役は、激しく怒る役です。「怒り」の表現は、1つではなく無数あります。
この役に合う「怒り」の感情を模索し本番に望みます!
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「怒り」の表情が1つではない、という所がポイント!!

私達の感情には、言葉にしきれない位多くのバリエーションがあります。
そのほとんどを理性で制御して生きている私達は、制御し過ぎるあまり、表現の仕方すら見失いがちです。

それを解放する事で、自分を知る手掛かりになればと思い、この様な稽古を行なってみました。

醜い自分すら受け止めて、役作りに繋がっていければと思います。そしてこの舞台に、彩りが溢れますよう!

ただし、ごとうさんを含め、この稽古をされた皆さん。
日常生活でコレをすると、人生に差し障りありますからねー!

野獣の登場は、稽古場でお待ちしてまーす!

演出アシスタント 辻川ちかよ

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下丸子×演劇プロジェクト2018
区民参加劇『仮名手本忠臣蔵』
構成・演出=安田雅弘
原作=竹田出雲・三好松洛・並木千柳
日程=2018年12月15日(土)~16日(日)
会場=大田区民プラザ 大ホール
主催=公益財団法人大田区文化振興協会

『仮名手本忠臣蔵』チラシ(1)

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