稽古場日誌

ワークショップ外部活動 越谷 真美 2019/09/02

宮城県高等学校演劇リーダー研修会 リポート

※ 写真:1枚目=谷チーム/2枚目=小笠原チーム/3枚目=大久保チーム

7月、今年も宮城県高等学校演劇リーダー研修会に行ってきました。
宮城野区文化センターという市の施設に、県内の高校演劇部から選抜メンバーが集まり、8チームに分かれて3日間で15分程度のシーンを創作し発表します。

今回は安田から「令和・選挙・宮城」というテーマが出されました。
怒涛の3日後に出来上がってきた発表の概要は、下記のとおり。

パトナシアターと呼ばれる劇場では、谷チームが発表。
先日劇団でも公演した『かもめ』を谷独自の演出で挿入しつつ、演劇部3年生の引退をめぐるドタバタが繰り広げられる。照明まで贅沢に使えるのは、この場所ならでは。

次は、女子生徒のみの小笠原チームがパトナシアター前のロビーで発表。
女子たちがそこかしこを走り回っていて、この空間がいつの間にか女子校に見えてくる。担任の先生にまつわる青春の一コマがいくつか散りばめられつつ、過ぎ去った青春を彷彿させる演出。

続いて、会議室担当の大久保チーム。会場に入ると、女の子が大きな窓辺にひとりたたずんでいてとてもドラマチックな光景。一転、後半は「きのこの山」派VS「たけのこの里」派のディベートがはじまり、会場は大盛り上がり。

4番目は和室担当の斉木チーム。美人転校生をめぐるシーンがいくつかあったあと、実は彼女は転校して「来た」のではなく、震災を期に東京へ転校して「行った」ほうだったというオチがあり、一遍の短編小説のよう。

音楽スタジオで発表した川村チームも女子生徒のみの編成。演劇部と生徒会を舞台に女子高生たちのシーンが次々と切り替わっていく。大好きなものを語る女子高生ほど熱いものはない。そしてあっという間に冷める。ラストシーン、「女ってコワい」と客席がざわつく。

安部チームもまた別の会議室で発表。ダンスや身体を動かすシーンをふんだんに使い、合間に不条理なディベートが挟まれる。ここでも、「きのこの山」か「たけのこの里」か論争あり。宮城の高校生たちの間で流行っているのか。

そして最後、体育館で発表した中川と越谷の合同チームは、総勢20人程のメンバーで、生徒会会長選挙演説会の設定で寸劇を繰り広げる。ここでも、現役役員が「きのこの山」派というこだわりを見せていた。宮城で何が起きているのか。

という、以上7作品。

私たち合同チームのメンバーは個性豊かで本当に面白かったです!
といっても、抜群にかっこいいとか、センスが凄いとか、そういう感じじゃなくて、むしろ友人関係や恋愛で失敗していたり、ちょっと理解しづらい趣味だったり、クセのある身体や喋り方だったり、一言でいえばあまりモテなさそうなんだけど(ごめん!)、そんな自分をのびのびと寸劇やエチュ―ドに生かしていて、とっても味があって、みんな大好きでした。
これからも格好良くない自分を好きでいてください。
舞台ではきっと、それが自分だけの大きな武器になるはずだから。

今年もありがとうございました。
皆にまた会える日を楽しみにしています!

越谷真美

斉木チーム

川村チーム

安部チーム

中川・武藤チーム

※ 写真:1枚目=斉木チーム/2枚目=川村チーム/3枚目=安部チーム/4枚目=中川・越谷チーム

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