稽古場日誌

その他研修生 山本 芳郎 2020/07/23

その昔

その昔、劇団に新人として入ったころ、主宰のY先輩から最初に言われた言葉は、
「劇団員にはプライベートはないからね」
だった。
入団すると新人は先輩たちからいかにダメな人間なのかということを言われつづけ、アイデンティティーを徹底的に破壊される。
平台を運ばされてたとき、S先輩から
「落とすんじゃねえぞ! お前の命より平台のほうが重いんだよ! 」
と言われた仲間もいた。

トレーニングは熾烈を極めた。
真夏に炎天下を何十分も走って息も絶え絶えなところで、地面に顔を伏せて息をゆっくり細く吐きながら酸欠になっていく稽古。(石と呼ばれていた)
稽古場では全ての窓をわざと閉め切ってサウナのようにしてジャンプや筋トレをやり続けた。
熱中症のリスクに耐えていくためだ。
筋肉痛にはさらに筋トレを重ねて筋肉痛を上書きして治そうとしていた。 

もちろん今は違う。
もし今、研修生になりたいと考えているけどちょっと怖いと思っている人がいたら安心してもらいたい。
そんなことをしてる劇団員がいたら、僕が責任をもって一応止める(笑)

山本芳郎

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