稽古場日誌

ワークショップ研修生研修生稽古 研修生 2020/11/07

今までとこれから。そして、ここから。

はじめまして。
2020年度山の手事情社研修生の酒井千秋です。
今年の3月に大学を卒業し、先月末まで社会人として仕事をする日々を送っていました。
そんな私が、どうして山の手事情社の研修生となったのかの理由をここに書いて、自己紹介のかわりとさせていただきます。

私は小さい頃からステージに立つのが好きな子どもで、学習発表会やステージ発表など、劇をする機会がある度に台詞の多い役を選んではステージに立っていました。
高校の時に留学したニュージーランドで、初めて英語で演技をしてからは、英語での演技に興味を持ちました。
そのまま、大学に入学し、演劇を専攻として勉強。
そして、留学したイギリスでさらに英語での演技への興味を深めました。
卒業後は、海外で演劇学校に行くためのお金を稼いで貯めるという目的を持って仕事をしていました。
しかし、仕事と家の往復の毎日で、演劇から離れた中で、少しずつ無為に生きている感覚が強くなりました。

そんな時、山の手事情社主宰の安田さんに「一日体験入団」に誘っていただきました。

「一日体験入団」当日、久しぶりに演劇的活動をして、声を出して身体を動かすと、自分が求めていたものはこれだとはっきりした感覚がありました。
今のご時世、コロナの状況がいつ収束するともわからない中で、仕事と家の往復を続けていたら、いざ留学して演劇学校で学ぼうとした時に、声も出ず、身体も動かないという状況に陥りかねないと感じました。

そこで、山の手事情社の半年間の研修プログラムの存在を教えていただき、思い切って飛び込むことを決めました。
今、今までの人生の中で最も強く、最も深く、演劇と向き合う時間を過ごしています。
山の手事情社という素敵な劇団で、こんなに濃密な時間を過ごせることは、これからの人生において確実に意味のあることです。

自分自身をよく知ること。自分の強みは何かを考えること。自分に足りないものを知ること。自分から積極的に学ぶこと。
演劇と向き合えば向き合うほど、わからないことがたくさん出てきます。
苦しいこともあるだろうし、楽しいこともあると思います。それでも、逃げずに、真正面から演劇と向き合い、自分自身と向き合いたいと思います。
どんな瞬間も、かけがえのない瞬間で、もう二度と同じ瞬間は来ないのです。

この半年間、その一瞬一瞬を大切に、演劇を生きていきたいと思います。

酒井千秋

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