稽古場日誌

その他 倉品 淳子 2021/01/10

演劇との依存関係

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新型コロナウイルスの出現によって、世の中から演劇をやる意義が問われております。
そんな中、今年も研修生が集まってくれました。その中には、それぞれに様々な理由や決断があったことでしょう。
そこで、今回の劇団員による稽古場日誌は「何故ワタシは演劇をやるのか」をテーマとして、今年度の研修生を応援していきます。
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よくないなあ、と思う。

もし、私から演劇を取ったら、本当になんにもなくなると思う。そりゃもう、この世にいないに等しい。結婚もしていない、子供もいない、就職もしていない、貯金もない、学識もない、免許や、資格もない、なんにもない、なんにもない、全く、なんにもない。ギャートルズだ。

それでも、演劇と関係しているときは、
この上ない幸せを感じる。

演劇だけが私と、社会やほかの人とをつないでくれている。
演劇の仲介があれば、私は人を純粋に愛することができる。
これはやばい。私は演劇に依存しているのかもしれない。いや、今気づいたけど、その可能性はとっても高い。ほんとにやばい。ひー!

だから、本来なら、演劇なんかやめたほうがいいって、言ってあげなきゃなのだ。
けれど、思ってしまう。みんな演劇やればいいのにって、だって、演劇って、本当に、本当に、楽しいから。

研修生諸君! 君たちが演劇に愛されますように!

倉品淳子

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