稽古場日誌
去る4月25日、池上show劇場 vol.10 太宰治短編2本立て『燈籠』『きりぎりす』をライブ配信で実施いたしました。
昨年12月にVol.9として同じ企画をアトリエで上演しました。さらに今年1月にもVol.10としてやる予定だったのですが、コロナの感染拡大でいったん延期。4月25日に仕切り直して上演するはずが、直前になって3度目の緊急事態宣言のニュースが飛び込んできました。
関係者と協議して、いったんは予定通り実施しようと肚をすえたものの、前日の午後になってやっぱり難しい状況となり、惜しむ間もなく、感染対策用のビニールシートや客席を取り外し、配信用に調整と準備をして、1回限りの本番を終えました。
まさか、2度もお客様のご来場がかなわなくなるとは……。
それでも、配信で芝居をお届けできたのは幸いでした。
池上show劇場シリーズはそもそも、劇団のアトリエを存続していくためにスタートしました。コロナ禍になって、自前のアトリエがあるのは本当にありがたいことだと痛感しています。今回は配信になってしまいましたがアトリエ公演やワークショップを実施できること、恒常的に稽古できる場があることは私たちの活動の生命線です。
再演を重ね作品を深められるのもアトリエがあるからこそ。
『燈籠』も『きりぎりす』も12月の上演のときとまた違う印象になったのではと思います。今回のアーカイブ視聴チケットは5月25日まで販売いたしておりますので、この機会にご覧いただけたら幸いです。
【ライブ配信アーカイブ視聴チケット】
詳細情報・お申込み⇒https://yamanote.zaiko.io/e/ikegami10
チケット購入方法のご案内⇒https://www.yamanote-j.org/news/22101.html
コロナ禍がこんなに長引くことになるとは思いませんでした。
配信をみて、やっぱり劇場で観劇したいと感想をいただいて、申し訳ないのと同時にとてもありがたかったです。アトリエを守っていくこと、応援してくださるお客様とのつながりに感謝して価値あるものを創っていくこと、引き続き精進してまいりたいと思います。
今後とも、山の手事情社と池上show劇場シリーズをどうぞよろしくお願いいたします。
越谷真美