稽古場日誌

池上show劇場【PREMIUM】 斉木 和洋 2021/09/21

『池上show劇場【PREMIUM】』俳優紹介

こんにちは!! 山の手事情社 俳優部の斉木和洋です。
今回の公演、『池上show劇場【PREMIUM】』では、山の手事情社の俳優が各人、一人芝居に挑戦します。
私は個人企画の公演があり、出演しませんが、僭越ながら、出演者を映画作品に例えながらご紹介します。
ではっ!!

●川村 岳さん
川村さんを映画に例えるなら、ジェームズ・キャメロン監督『タイタニック』。
その心は?!
船が沈んでいき、人々が我先に脱出を試みるなか、ひとりのバイオリニストが演奏を始める。
川村さんを稽古場で見ていると、このシーンを思い出します。
劇団という場所はたいへんなところで、時にはくじけそうになりますが、あなたのおかげで他の劇団員がどれほど癒されたことか。
サービス精神があふれすぎてこぼれているギャグマスター川村 岳。

●山口笑美さん
こぼれる笑顔、あふれる慈愛、熱い気持ちで共演者を溶かす太陽のような方。
まっすぐにみつめる瞳が眩しすぎて、直視すると焼かれます。
そんな彼女を映画に例えるなら、ルネ・クレマン監督『太陽がいっぱい』。
一人芝居なので、今回焼かれるのはお客様ですね。
「元始、女性は実に太陽であった」
太陽神・山口笑美。

●越谷真美さん
ドロドロとした表現に対する得体の知れない情熱を彼女からは感じます。
からっとしたカリフォルニアの太陽というよりは、じっとりしっとりした情景が良く似合う。
そんな彼女を映画に例えるなら、山本薩夫・監督『牡丹燈籠』。
カランコロンと下駄の音、しとしとと降る雨の音、そして、彼女の内側からはふつふつと情念が煮えたぎる音が聞こえてくるようです。
油断しているととり殺されるぞ越谷真美。

●安部みはるさん
格別面白いことをするわけではないのに、どこか滑稽で温かなオーラを感じます。
そんな彼女を映画に例えるなら、チャーリー・チャップリン・監督『キッド』。
彼女が持つ柔らかい空気感は悲劇には少し似合わないが、みはるさんのことを見ていると笑って泣けてくるこの映画を思い出す。
ナチュラルボーンコメディエンヌ安部みはる。

●谷 洋介さん
四角い箱を積み上げて山に見立て、登山の寸劇をやった《ショート・ストーリーズ》は面白かった。
見え方の次元が変わった気がした四次元演劇。
そんな彼を映画に例えるなら、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督『CUBE』。
つるっとした頭の中にちょっと他の人とは違った視点がつまっている男。
これからの演劇の在りようを変革するゲームチェンジャー谷 洋介。

●中川佐織さん
内側にバイオレンスとピュアネスを合わせ持った女優。
暴力と純粋さとは私が追い求めているところでもありますので、似たものを感じます。
そんな、彼女を映画に例えるなら、北野武・監督『その男、凶暴につき』でしょう。
いっけん、マルマルとしていますが、その実、ツンツンして見えて、デレっとしたところもありますよ。
しかしっ!!
私に触ると火傷するわよ中川佐織。

●松永明子さん
とかく回りのことが気になりがちな私たちのなか、空気を読まずに邁進できるその言動は、いい意味で日本人離れしている。
そんな彼女を映画に例えるなら、山田洋次・監督『男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく』。
ゴーイングマイウェイ!!
生まれはノルウェー、世田谷で産湯をつかった第三惑星の宇宙人・松永明子。

●高島領也さん
にやにや笑いながら、場の空気を一刀両断する言葉を残すこの男。
「わたし、アホじゃないんですからー」って言いたくもなるが、一家言残すのは元気な証拠なので、彼の毒舌に甘んじて斬られます。
そんな彼を映画に例えたら、塚本晋也・監督『斬、』。
彼はきっと、人をなぜ斬らねばならないかその深淵を見つめているに違いない。
コメント侍・高島領也。

●太田成美さん
前振り無用で彼女を映画に例えたらっ。
もちろん、斎藤光正・監督『戦国自衛隊』。
惜しくも主演の千葉真一さんはお亡くなりになりましたが、期待値込みで、その意志は彼女がきっと継ぎます。
演劇は精神の国防ですから。
はじける笑顔とともに、はじけていきます。
わたしは天下を取る!! 太田成美。

●宮﨑圭祐さん
若いながらも堂々とした態度と甘い声。
彼の中低音ボイスはとても甘くスウィートで、うっかり目をつぶると、なんでも言うことを聞いちゃいそうです。
そんな彼を映画に例えるなら、エイドリアン・ライン監督『ナインハーフ』。
「皿洗いはぼくがするからいい。ぼくが買い物をして食事を作り、きみに食べさせ、朝はきみに服を着せ、夜は服を脱がせる」
って言って欲しい。
ミッキー・ロークに見えてくるかもよ宮﨑圭祐。

 

私もまだ、稽古を見ていませんので、どんな作品かとても楽しみです。
これを読んでくださった方が、ほんの少しでも興味を持って、観てみようかなという気持ちになってもらえたら幸いです。
きっといい意味で、今持っているイメージを裏切られるのだろうなと思っています。
乞うご期待!!

最後に、斉木が企画・演出をする公演が10/9(土)にあります。
演目は、中勘助・原作『犬』と太宰治・原作『走れメロス』の2本立て。
斉木も生演奏で出演する予定です。
下記リンクを是非クリック!!
https://hanjo-uchu.com/

斉木和洋

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劇団 山の手事情社 公演『池上show劇場【PREMIUM】』

構成・演出=安田雅弘
日程=2021年11月5日(金)~7日(日)
会場=山の手事情社アトリエ

【PREMIUM】公演情報詳細は こちら をご覧ください。
【DELUXE】【PREMIUM】は 配信 でもご覧いただけます。

『池上show劇場【PREMIUM】』1 『池上show劇場【PREMIUM】』2

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