稽古場日誌

馬込文士村 空想演劇祭 越谷 真美 2022/11/22

勝手に書いて行く私1 ~宇野千代のイメージ~

来る12月17日(土)、「馬込文士村 空想演劇祭2022 作品上映&同時収録生ライブ」があります! 
例年、映像配信していますが、今回は大きな会場で上映を見て、さらに清水 宏さんの生ライブも観劇できる贅沢なイベントだそうです。(もちろん配信もあります!)
年の瀬が迫る慌ただしい時期ですが、馬込文士村の魅力を多くの方に知っていただくべく、出演作品『千代と青児』にまつわるアレコレを勝手に書いていこうと思います!

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馬込文士村空想演劇祭2022で上映予定の『千代と青児』は、宇野千代原作の小説「その家」をモチーフにして、宇野千代と画家の東郷青児との出会いと恋愛を描いた短編作品です。

かつて馬込文士村の中心的存在だった宇野千代。

いきなりですが、宇野千代といえばどんなイメージが湧きますか?
(若い世代はそもそも知らない?)

華やかな男性遍歴、ファッションリーダー、文学だけでなく着物デザイナーや雑誌編集者としても成功した実業家、年取ってからは主婦やおばあちゃんのアイドル的存在だったひと・・・・・・。

99歳まで生きて波乱万丈の人生ながら、言い方はなんですけども、「勝ち組」のイメージが強いのではないでしょうか。

それは長生きしたことと、晩年に書かれた自伝的小説『生きて行く私』の影響が強かったからではないかと思います。というのも、最晩年に自身の過去を振り返りながら書いているせいか、びっくりするようなエピソード満載なんですが、どれも達観しててもはや後悔や苦悩がひとつもない!

「幸福教の教祖」とも言われていたそうです。「幸せの花咲か婆さんになりたい」とご本人もおっしゃっていたそうです。

これはこれでなかなか強烈なキャラクターですが、私にはちょっと遠すぎるというか、演じる面白味はどこにあるのか困惑しました。

しかしその後、あるとき尾形明子さんの『宇野千代』という本を読んで、ここで書かれている千代の人生は実は彼女自身でつくり上げられた虚像だったんじゃないか? とヒントを得てから、私は一気に想像が膨らみ人間として親しみがもてるようになりました。

さてさて、宇野千代どんな人間だったのでしょうか。

次回から驚きの人生をご紹介します~。

※文章はあくまで個人としての意見です。

越谷真美

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OTA アート・プロジェクト
馬込文士村 空想演劇祭2022 作品上映&[同時収録]生ライブ

日時=2022年12月17日(土) 11:00開演/15:00開演
会場=大田文化の森 多目的室

【チケット購入】
https://yyk1.ka-ruku.com/ota-s/showList

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