稽古場日誌

僕らはみんな逃げている 鍵山 大和 2024/02/12

頑張れ、諫山龍眞(いさやまりょうま)〜出演者紹介その3〜

諫山龍眞。僕は彼と特別仲が良いわけでも共演したことがあるわけでもなく、時々稽古場で会って挨拶して軽い世間話をする程度の関係だ。今回はそんな関係性薄めの僕が諫山という男を紹介していきます。

諫山は可愛らしい。ダメ出しをもらうと悔しそうだし、面白いと褒められると嬉しさを隠しきれず少しニヤけてしまう彼はとても素直で憎めないやつだ。
諫山は私服が割とおしゃれだ。彼のキャラクターや稽古着から僕が勝手に想像していたのと違う。そしてチェスターコートがよく似合う。
諫山は意外とかっこいい男だ。ふとした瞬間、真面目な顔をしている彼をみていると意外と美形ということに気づく(上から目線ですいません)。僕のおすすめは横顔だ。
諫山はいいやつだ。稽古場で「最近どう?」という雑なフリをした僕に対しても、稽古のことやバイトなど世間話に付き合ってくれるノリの良さも持ち合わせている。

というのが普段の諫山の印象だ。ではニュージェネレーションという環境の中で諫山はどうなのだろうか?
いざ稽古が始まると普段の彼からは想像もつかない暴れっぷり、器用になんでもこなす……というわけではなく、エチュードではやりきれずに消化不良なことがあったり、《ショート・ストーリーズ》という役者達の経験から立ち上げる寸劇では喋りすぎて不自然になってしまったり、大きい声を出して頑張っているが滑舌が悪く何言っているかわからなかったり。不器用な男である。

山の手事情社の門を叩く俳優はみんな現状の何かに悩んだり、今まで味わったことのない「何か」を探し求めている印象がある。
きっと彼もそうなんじゃないかと思う。ニュージェネレーションという過酷な環境で普段の諫山から想像もつかないような誰かになろうとしているんじゃないかと思う。しかし今現在、普段の諫山から大きな脱却はできていないと思う。しかし、時折聞こえてくる稽古中の諫山の声、稽古場で悩んでいる諫山やニュージェネレーション達の姿を見ていると期待せずにはいられない。本番まで約2週間、きっとここからは想像もつかないような濃密な時間を過ごすことになると思う。そして想像もつかないような諫山龍眞になっていくことを応援したい。
頑張れ諫山龍眞、頑張れニュージェネレーション!!

鍵山大和

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ニュージェネレーション公演『僕らはみんな逃げている』
構成・演出=谷 洋介

日程=2024年2月28日(水)~3月3日(日)
会場=山の手事情社アトリエ

詳細は こちら をご覧ください。

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