稽古場日誌

テンペスト 斉木 和洋 2014/12/09

ordered

池袋の飲み屋にて。
日本人女子。1名。
韓国人女子。1名。
タイ人男子。1名。
そして、斉木の4人で飲むこととなった。
犬を食ったとか。
象を食ったとか。
蛇を食ったとか。
蜘蛛を食ったとか。
という話がタイ語と英語と韓国語で盛り上がっている。
くだんの日本人女子は韓国語と英語ができ、
すっかり馴染んで、
タイ人男子と手を取り合い、クイーンの曲を熱唱している。
気をつかってくれた韓国人女子が、
「もう一杯飲むか?」
と。
メニューをぐいぐい突き出してくる。
「さっき頼んだ」というと。
「Oh! Sake!!」
と。
かみ合わない。
「I order」
と。
なんとか意思疎通をはかるが。
「Oh! order!」
と。
やはり、メニューをぐいぐい突き出してくる。
いやそうじゃないんだ。
haveとかgoneとかdoneとか完了形が頭のなかをかけめぐる。
ようやく英語をひねりだす。
「order…ド」
・・・。
通じた。
・・・。
と。
思いたい。

その後、劇団の『タイタス・アンドロニカス』のダイジェスト映像を見せて、
「Oh! Physical theater. Interesting.」
「Thanks. move and stop and speak. It’s Shakespeare’s Titus Andronicus.I
played Demetrius.」
「King Lear?」
「No.no.」
とか。
「『テンペスト』は来月、日本にいないから見にいけないんだ」とか。
「本番が見たい」とか。
「お前のカンパニーの名前を教えろ」とか。
ようやく会話になった。

この英語力ではまずいよなー。
と思ったこの間の出来事を自己紹介にかえさせていただきます。

斉木和洋

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