稽古場日誌

ワークショップ 中川 佐織 2015/04/05

「シニアのための俳優講座」レポート

かれこれ2ヶ月前、ワークショップ初日の顔合わせ、演出家の倉品淳子から「『私達の』道成寺を見つけられたらと思っています」とあったが、参加者の方々のほとんどが「道成寺」の内容と自分達がどうリンクするか、あまりピンときていなかった。
「情念なんて、無いわよ〜」と。
しかし倉品は「そんなことは無い! あるよ!」と、様々な課題やお題を投げ、自分の中を探ってもらい、即興や短い時間内でシーンを作ったり、時には宿題としてシーン作ってきてもらいました。すると、彼女たちの中から、今までの想いや記憶、感情がムクムクと出て来たのです。
最後の発表会では、参加者の方々それぞれが、表現をしたい欲求を作品に向け、演じることを楽しんでいたと感じます。
そして、皆さんとであれば今までとは違う「道成寺」に出会えるという確信に近い予感が、倉品淳子にはあり、私はアシスタントとしてついておりましたが、それに出会えたと思います。

シニアの方々は、人生の経験と知恵があります。それは、世代とは関係なく訴えてくる、普遍的な想いに繋がるのだと、毎回、このワークショップに参加しながら、感じています。

皆さん、お疲れ様でした。

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シニアのための俳優講座
~物語のちから・あなたの中のヒロインに会おう~
主催:公益財団法人相模原市民文化財団

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