稽古場日誌

研修生 研修生 2015/09/09

何者の自分

初めまして、今年度の山の手事情社研修生の安田晃平です。今年の春にうどんの国、香川県から上京してきた23歳です。よろしくお願いします。

研修生稽古は週3日。
ですが、すごく充実しており、毎日やっているような感覚です。
もちろんすごくハードです。
毎回の稽古にカバンの中身は2泊3日の服の量になっています。
それほど汗をかくのです。

研修生稽古が始まり、痛烈に感じたことは自分のことを全く知らないということでした。
顔の右側の表情が変わってない、発声の時に右手の指が動いてる、立ってる時に重心が左足に乗ってるなどなど…
挙げ出したら、キリがないほど出てきます。
そして、厄介なことに指摘されたことは自分には自覚がなく、無意識です。癖っていうやつです。
この癖が、如実に現れたのは《山の手メソッド》の一つ《ものまね》。
他人をものまねしてるはずなのに、癖が安田晃平なので、もうそれは安田晃平です。でも、本人に自覚がない。
本人は他人のつもり…

でも録画した自分の発表を見るとはっきりわかる。安田晃平だ。

そして、自分の映像を見ることがすごく恥ずかしくて、気持ち悪い。なぜ? 他の人は発表の時に見ていて、見ていないのは自分だけなのに。頭でわかっていても、とてつもなく恥ずかしい。一人部屋で悶える。
再生と停止を繰り返し5分の動画を40分かけてみる。
もうこれはリハビリです。

しかし、動画を見て思うのは、思ってた自分と全くの別物。人からみた自分ってこうなのかという、別人の意見を持つことができる。客観的に見ることができる。
なんて、良いことなんだと思うけど、それでも部屋で悶える。
恥ずかしさで死にそうになる

研修生稽古も折り返し。
今では、5分の動画を20分に。
少しは、気持ち悪い自分を受け止められるようになってきました。

だけど、まだまだダメです。

まず、自分を知ることが役者になる第一歩です。

安田晃平

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