稽古場日誌
初めまして、2015年度研修生の
飯塚志織です。
よろしくお願いします。
期待と恐怖に身を震わせた顔合わせから、気がつけば4ヶ月。
研修生としての生活にはなんだかまだ慣れません。
慣れる気がしません。
週3回とは言っても頭のなかは常に演劇のこと、
次の《ものまね》までの時間を数え白目をむき、電車でもバイトでも散歩でも何かしらの材料を探し、メモメモ…あれ? 明日は稽古だっけ? バイトだっけ?
結局毎日が稽古なのです。
次々とだされるダメは私をどんどんと焦りの渦に巻き込んでいきます。
「視点が幼い」
「エネルギーが見えてこない」
「もっと意地悪く」
「もっと」「もっと」「もっと」!!!!
これはまずい、どんだけ中途半端なんだ私。
考えても考えても、どれもこれも屑なアイデアな気がしてくる。
これじゃあなにも伝わらない、これじゃあなにも面白くない、こんなんじゃ満足できない!!
なんて思ううちにふと思ったこと。
私は何を伝えたい? 私は何が面白い? 私は何がしたい?
自分のことなんてなにも知らないことにようやく気がつき始めました。
ほんのりドヤ顔でやった《ショート・ストーリーズ》も、
「よく分からない」
の一言。
そして第3回《ものまね》のダメだしでは
「志織もっと性格悪いでしょ」
ぬあああああ!!!!
…なるほど。そうか。
いや、何か解決したわけじゃないけれど、ああそっか。
怖いのは稽古じゃなく、考えても分からない自分、やった気になっている自分、そして、何かを抜け出した自分のビジョンがまだまだ見えてこないこと。
とりあえずやるしかない、やって駄目ならもっとやる。それでも駄目でもやる。
口では何とでも言えるんだよなあ…
あああ悔しい!!!! 負けたくない!!!!
時間がないぞ!! 頑張れ私!!!
飯塚志織