稽古場日誌
本日通し稽古を初めて拝見した。台本を読んであらすじを追っていたときは、八方美人な元信や一途すぎるみやにイライラしていたが、実際の作品を観ると印象がガラリと変わる。
みやのいじらしさ、元信とみやが想いあっているのが伝わってきて心打たれた。
どうしてもこの人と一緒になりたいと思い続けて、でも叶わなくて、一生を終えても解放されずに想い人に会いにきてしまう想いの深さ。台本を読んでいた時はなんて怖い女なんだ、でも元信はそれだけひどいことをしたんだと捉えていたが、今回のみやはただただ純粋に一緒に居たくて現れたんだなと、そこに恨み言はなくてある種の爽やかさすら漂って、みやに惚れてしまった。
元信がみやに一緒に熊野詣へ行こうというのにも、「女同士の約束だから私は行けません。あなたの絵の中でお待ちしております」と去るみやの潔さ。
もうベタ惚れです。
皆様もみやに魅了されること間違いなしです。ぜひぜひ、御覧下さい。
太田成美
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『傾城反魂香』
2017年10月13日(金)~15日(日)
大田区民プラザ 大ホール
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