稽古場日誌

今回稽古場日誌は「稽古場ではこんな事が行われている! 」をテーマにレポート形式でお送りします。創作作業が行われている現場の様子をお楽しみ下さい!

******

東京で稽古をしていると、どうしてもついてまわる悩み。
それは、稽古場が狭い。

イングランド軍とフランス軍が戦うシーンを作っているのだが、稽古場は実際の舞台よりもどうしても少し手狭で、壁にへばりついて見ている。
舞台の最前面にいる俳優の導線には、本来そこにはないはずの机やらいすがあるし、いちばん後ろにいる俳優は舞台セットをよけながら戦っている。
ほんの1分30秒ばかりのシーンなのだが、その1分30秒の間に10名以上の人間がうごめき、さらにその中で舞台セットが移動するので、なかなか思い通りにいかない。
誰かが、歩数か、音楽のカウントか、段取りか、舞台上の位置取りか、何か間違えていないかと疑念がむくむくとわきおこる。
まずは流れをつくっているので、細かいニュアンスはひとまず脇において見ているつもりが、明らかに動きのおかしな俳優もいて、一瞬めらめらと邪悪な気持ちが芽生える。
嗚呼、すべてプログラミングできたらいいのに……と、ふと思う。

とうとう初日です。
その成果は本番をぜひご覧ください。

斉木和洋

劇団山の手事情社公演『うリアしまたろ王』

日程=2018年10月18日(木)~21日(日)
会場=東京芸術劇場 シアターウエスト
詳細は こちら をご覧ください。

うリアしまたろ王

稽古場日誌一覧へ