稽古場日誌

うリアしまたろ王 松永 明子 2018/10/20

嬉し恥ずかし衣装合わせ

俳優って衣装合わせが好きなものだと思う。
衣装はとても大事なものだ。キャラクターを批評、あるいは構成する要素のひとつであり、時には役作りを助けてくれる。俳優の相棒なのだ。
その相棒との対面が衣装合わせだ。

衣装合わせの日、スタッフの綾さんが稽古場にやってくると若手の劇団員がワッと集まる。
わっせわっせと運んで、綺麗に畳まれた衣装を丁寧に取り出す。
そして「◯◯さん、取りに来てくださーい!」なんて声が飛び交う。そうして自分の衣装と対面する。着慣れない衣装におっかなびっくり袖を通す。

「わあ、可愛い衣装だ!」「ちょっと細く見える!」「なるほど、今回はこういう雰囲気なんだ〜!!」「◯◯さんとってもよく似合ってる!カッコイイね!」

日々、稽古場にこもって演技のことをひたすら考えているので、衣装の刺激にワクワクを隠せない。

衣装を着たら、演出の安田の前にシーン毎に並んで見せる。世界観や雰囲気を確認するためだ。衣装を着た俳優たちを眺めながらの安田と綾さんの簡単な打ち合わせが終わると、今度はフィッティング(寸法合わせ)だ。
この時間が結構楽しい。
綾さんの衣装へのこだわりを聞かせてもらえるからだ。
今回のわたしの衣装についての綾さん語録は「一応、殺人者だもんね。」だ。このコメントはズボン丈を合わせていたときにいただいた。丈があまり長いと俊敏に動けないもんね、というような話の流れだったと思うが、なかなか衝撃的なコメントに感じられた。

さて、わたしは一体どんな役でしょう?
解答はぜひ劇場まで確かめにいらしてくださいね。

松永明子

劇団山の手事情社公演『うリアしまたろ王』

日程=2018年10月18日(木)~21日(日)
会場=東京芸術劇場 シアターウエスト
詳細は こちら をご覧ください。

うリアしまたろ王

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