稽古場日誌
研修生をやって良かった。
と思えたのは、修了公演が終わってから1ヶ月後。ポカーンと何もない時間の中、ボケーッとしている時だった。
寝ても覚めても芝居のことを考え、好きだったはずの芝居に追い込まれ、泣いたり怒ったり笑ったり。自分自身の大嫌いな部分と向き合い、暴れた日もあった。
私は何者なのか。
私は何がしたいのか。
そんな事をずっと考えていたような気がする。しかし演劇とは、芸術とは、そう言うものだと思う。学校では教えてもらえない、参考書には載っていないことを学ぶ期間だったんだろう。
「キツかったか?」と聞かれたら、「はい、キツかったです」と答えるが、後悔はしていない。
そこに青春があったからだ。演劇が好きな同期の変な奴らと暑苦しいくらいぶつかって、嫌ったり呪ったり協力し合ったり、人間臭さがあって良かったと思う。
だから、
「人生で一度くらい、演劇で暑苦しい青春してみたら?」
と、すでに修了した経験者として無責任にお勧めしてみる。
渡辺可奈子
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