稽古場日誌
初めて山の手事情社に足を運んだのは、「一日体験入団」でした。
それまで私はダンス一本の人生で、劇団の稽古と言われてもいまいちピンと来ず、不安でしたが、同じ「表現」に変わりはない。きっと、何か通ずるものがあるはずだ。そう思い、自分を変えたい一心で臨みました。
参加者は約10名で、お互いに初対面。
身体をマッサージし合ったり、名前を呼び合う変わったルールの鬼ごっこ、山の手事情社独自の稽古《漫才》など、どれも相手がいなければ成り立たない稽古が次々と行われました。
始めは緊張してこわばりながらも、時間が経つにつれ、
「彼らのことをもっと知りたい」
「彼らともっと接していたい」
そういった意欲に掻き立てられました。
とにかく全身で相手と関係していることを強く実感しました。自分の身体があって、他人の身体に触れる。自分の感情があって、他人の感情に触れる。そんな熱量のある稽古にたちまち引き込まれ、私はすぐに、山の手事情社の研修プログラムに参加しようと決めました。
当然、研修プログラムではさらに濃厚に相手と関係し、時に闘い、そして自分自身を知っていくことになります。
私は、この稽古で味わう苦楽の実感こそが、私自身の表現の在り方を大きく変えるものだったと確信しています。
喜多京香
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劇団 山の手事情社 研修プログラム
「劇団員になるための集中ワークショップ」
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