稽古場日誌
馬込文士村演劇祭/馬込文士村 空想演劇祭 安田 雅弘 2022/12/02
12月の17日 土曜日に、清水宏氏のライブがあります。
『馬込文士村 空想演劇祭2022』
の作品上映と、同時収録の生ライブです。
先日お伝えした『千代と青児』
――そう、作家・宇野千代と画家・東郷青児の出逢いを描いた作品です。
それと日本のラジオさんの『花物語ごっこ』。こちらは日本の少女小説の草分け、吉屋信子の『花物語』を原作とした作品です。
両作品の映像の初上映。
加えて我が国のスタンダップコメディ界の第一人者・清水宏氏による、宇野千代と吉屋信子論。
肩ひじ張った内容ではなく、鋭く本質をとらえつつも爆笑させる、冴えわたるトークです。
実は清水氏には、2020年の『馬込文士村演劇祭2020 映像編 空想舞台』(長い題名……)から、トークをお願いしています。
その時も、そして昨年もトークと言いながらわざと無観客で話してもらいました。
目に見えないかつての馬込文士村の住人たちの幽霊に話しかけている、という設定や、
いないはずの群衆に話しかけている瘋癲評論家、という設定にしたからです。
普段ライブでのトークが多い氏にとっては、さぞかしやりにくい現場だったろうと思われます。
大勢を相手に話してる体で、実は数人の撮影スタッフが笑う代わりにマスク顔でうなずいているだけなんですから。
むろんそんな気持ちはつゆも感じさせず、飄々と本番をこなされてはいましたが、今回はちゃんとお客様の前で、思う存分こころ行くまで話していただこうじゃないかと、
さらにそれを収録して編集して、上記の『千代と青児』『花物語ごっこ』と一緒に配信しようじゃないか、
という企画です。
作家論で客席をわかせ、なおかつ専門家をうならせる芸人など彼を除いてなかなか見当たらないと思います。
打合せなどで話をしていると、氏の好奇心の烈しさや博覧強記ぶりに時に恐ろしさに似たものを感じることさえあります。
ぜひナマで。
安田雅弘
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OTA アート・プロジェクト
馬込文士村 空想演劇祭2022 作品上映&[同時収録]生ライブ
日時=2022年12月17日(土) 11:00開演/15:00開演
会場=大田文化の森 多目的室