「たたかう」「どうぐ」「ぼうぎょ」「じゅもん」「にげる」

「にげる」はとっても重要な選択肢。

この世界がドラクエなら何度だってやり直せばいいが、
この人生は一度きり、
「たたかう」ばかりじゃ疲れちまうし、
「どうぐ」は使えばなくなる。
「ぼうぎょ」は自然と手が伸びる万能な選択肢だが、
守ってばかりの人生に、
嫌気がさすこともままあります。

今回のお芝居のタイトルは、
『僕らはみんな逃げている』
人は何から逃げているのでしょうか。
とはいいつつ、
基本は逃げの一手ですよね。

「たたかう」は危険だ。
普通の人が迂闊に最前線に出ると、
華々しく散って終わる。
散ったら終わりだ、
人生はドラクエとは違う。

「どうぐ」は麻薬だ。
頼りになるがいつかはなくなる。
頼っていられる間に成長しよう。

「ぼうぎょ」はコスパがいい。
嫌なことはひとまずスルー。
しかし、
守ってばかりではストレスが溜まります。

「じゅもん」はやばい。
もちろん唱えてもいいが、
神への祈りは、
いきすぎると世界を不幸にすることがある。

「にげる」は大切。
いいんじゃないですか逃げの一手、
どこまでもどこまでも逃げる。
逃げている間は生き残っていますから。

『僕らはみんな逃げている』
果たしてどんなお芝居になるのでしょうか。
この文章を書いている今、
稽古をまだ見ていません……。

……が想像してみた。
ライオンから全力で逃げるシマウマが、
生き残りを賭けてもがく爽やかなパッションを。
前を行こうとする仲間の足をひっぱり、
抜け駆けを図るどす黒いオーラを。

面白いに決まっていますから、
本番が楽しみですね。
乞うご期待!!

斉木和洋

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ニュージェネレーション公演『僕らはみんな逃げている』
構成・演出＝谷洋介

日程＝2024年2月28日（水）～3月3日（日）
会場＝山の手事情社アトリエ

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