稽古場日誌
名越さんは、若手劇団員のなかでは先輩です。
面倒見がよく、優しいお人柄なので、きっと気苦労も多かろうと思いますが、好き勝手にやっていいのでは、と他人事ながら思います。
思えば、名越さんが、研修生としてこの劇団にやってきたのが2012年。
そのときの、研修プログラム修了公演『道路の路』では、「宙船(そらふね)」を熱唱し、観客と劇団員と当時の研修生の度肝を抜いて、10年と少しの月日が流れました。
いい歌ですね。
「たとえ船がボロボロですべての水夫が逃げ去っても、どこをどう進んでいるのかわからなくっても、その船を漕いでゆけ、お前の手で漕いでゆけ、その船は舞い上がり、宙(そら)を飛んでゆくのだ」
【「宙船(そらふね)」を適当に要約】
あなたが進んできた「道」が「路」となり、「宙船(そらふね)」が舞い上がる滑走路となるのだ。
今回の公演では、出鱈目で、支離滅裂で、滅茶苦茶で、自由奔放な名越さんが見られるかもしれません。
だって、上演するのは『夏の夜の夢』ですから。
この作品の舞台は、人間の常識や良識や理屈や理性を超越した空想や想像力で作られた夢の世界です。
どんな演技を魅せてくれるのか楽しみです。
ってハードルを上げたようですが、大丈夫です。好きにやってください。
今でも十分に魅力的ですから。
斉木和洋
※ 写真:『うリアしまたろ王』(2018年)
**********
若手公演『夏の夜の夢』
日程=2024年7月27日(土)~8月4日(日)
会場=山の手事情社アトリエ
6月5日(水)予約受付開始。
詳細は こちら をご覧ください。