稽古場日誌

水寄 真弓

methods&過妄女 水寄 真弓 2019/06/05

輝く……

10代の頃はバスケ少女だった。その昔の訓練はパワハラの渦であり、1つ上の先輩たちは厳しく、先輩達の練習中は爪先立ちで見学せねばならなかった。かかとが下がれば「かかと〜!」と足で押し上げられた。夏でも冬でもグランド20周は毎...

あたしのおうち 水寄 真弓 2019/02/26

きっかけは水曜日

部活とバイトに明け暮れた学生時代だった。就職をし、順調な会社員生活を過ごしていた。ただ、お休みが水曜日で友達と休みが合わず、会社の同期と遊ぶばかり。ところが私たちの近場の遊び場「町田」は、デパートもお店も水曜日休みが...

ぺとりこおる 水寄 真弓 2018/01/16

熱中して忘れていた事があった

現在、研修プログラム修了公演『ぺとりこおる』に向けて絶賛稽古中です。公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。どんな作品になるのか、ご期待下さい。 ********** その日私はあるアーティスト達のコンサートの為に...

班女 水寄 真弓 2017/06/10

自由に

花子という女性は駅のホームで半日男を待っている。ずっとずっと待っている。 待っている間男のことだけを考えているのだろうか。だとしたら尋常ではない集中力を持っているけれどつまらない女性だ。 実子という女性は実に人間の嫌ら...

ワークショップ研修生 水寄 真弓 2017/04/11

2017年度の講師を務めます。

こんにちは。山の手事情社の俳優・水寄真弓です。2017年度「俳優になるための年間ワークショップ」(以下研修生と呼びます)講師を務めることとなりました。 山の手事情社は、1984年に早稲田大学演劇研究会内に発足されました。早大劇...

オイディプス@Tokyo 水寄 真弓 2016/12/20

現代の神託はわかりにくい

作中「父を殺し、母と交わり子をなす」とオイディプスが授けられる神託は、ただの神話なのだろうか。現代の私たちも実は依然として強固な神託に縛られているのではないか。劇団員が自分にとっての神託を語ります。*******************...

燦燦と淡淡と研修生 水寄 真弓 2016/03/06

裏切りの期待

9人の研修生。実はそんなに接してはいない。彼らがどんなエネルギーを持っていてどんな演技をするのかを知らない。 男5人。1人目・・私より年上の彼は、自分からおはようございますと言わない。2人目・・女子より可愛い顔をしている...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 水寄 真弓 2015/10/19

正座は続く

タイタス・アンドロニカス 私の夫。 これは、私の台詞です。タイタスの妻を演じます。 妻は劇中、誰とも会話をしません。夫と目を合わせることすらしません。何故なら次元が違うところに存在しているからです。初めから終わりまで、ほ...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 水寄 真弓 2015/09/26

少女真弓ちゃんの悲劇

「私と悲劇」をテーマとした稽古場日誌を書け。 劇団からそのような御布令が出た。難しい。悲劇とはなんぞや? と、改めてウィキペディアで確認する。 『悲劇とは、古代ギリシアに成立し、ルネサンス以降のヨーロッパにおいて継承・...