稽古場日誌

馬込文士村 空想演劇祭 越谷 真美 2023/11/13

「馬込文士村 空想演劇祭2023」は盛りだくさん

今年もやってまいりました。「馬込文士村 空想演劇祭2023」に向けて、稽古場日誌スタートします!

さて、配信に先立って12月9日、10日に開催されるイベント、今年は本当に多彩です。
まず、新作の上映が二本。ひとつは、三好達治の詩「横笛」をコンテンポラリーダンサーのきたまりさんが尺八や馬頭琴などの生演奏とともに踊る作品。小津安二郎風の映像になっているとか。三好達治とダンス? 生演奏と小津安二郎風の映像? 一体どんな作品になっているのでしょうか。
もうひとつは、山の手事情社の斉木和洋が演出する川端康成の短編小説『片腕』。男のフェティシズムがさく裂する変態的な一遍をどう映像演劇化するのか。原作を超える、演劇ならではの面白さにこだわった演出が見られるはず。
これらの新作をいち早く配信に先立って大画面で上映します。

そして、おなじみ清水宏さんによるスタンダップコメディ。川端康成と三好達治を熱くぶった斬る生ライブが今年もあります。清水さんの熱のこもったトークに爆笑しながら、誰よりもその作家の魅力を身近に感じることができます。

そしてそして、私も参加した昨年度の映像作品『千代と青児』を今年は舞台で上演します!
馬込文士村の代表的作家のひとり、宇野千代が実体験をもとにして書いた小説『その家』をつかって、画家東郷青児との出会いと関係を描きます。同じ台本ながら映像とはまた違った見え方になると思います。

宇野千代については、昨年書かせていただいた日誌もありまして、もしよかったら。

勝手に書いて行く私1 ~宇野千代のイメージ~
https://www.yamanote-j.org/journal/24363.html

勝手に書いて行く私2 ~封印した故郷でのこと~
https://www.yamanote-j.org/journal/24360.html

勝手に書いて行く私3 ~初恋のエピソード~
https://www.yamanote-j.org/journal/24368.html

勝手に書いて行く私4 ~札幌時代のこと~
https://www.yamanote-j.org/journal/24373.html

勝手に書いていく私5 ~尾崎士郎その1~
https://www.yamanote-j.org/journal/24439.html

勝手に書いて行く私6 ~尾崎士郎その2~
https://www.yamanote-j.org/journal/24458.html

世間には理想的な生き方やあるべき姿がある一方で、人間にはやむにやまれない側面があって、だからこそひとは面白い、人生は楽しい。そんな豊かさをかつて馬込文士村にいた作家たちの生き様と作品からもらえる気がします。

11月18日には、馬込図書館で関連イベント「「馬込文士村 空想演劇祭」映像演劇の世界~上映会&演劇よもやまばなし~」もあります。
こちらでは過去作品の上映や作品作りや撮影のウラ話も聞けるとか。

さあ、馬込文士村 空想演劇祭へ!
こちらの稽古場日誌もあわせてお楽しみください。

越谷真美

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馬込文士村 空想演劇祭2023 作品上映&演劇公演+[同時収録]生ライブ
日時=2023年12月9日(土)・10日(日)
会場=大田文化の森 ホール

詳細は こちら をご覧ください。

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