稽古場日誌
その昔、劇団に新人として入ったころ、主宰のY先輩から最初に言われた言葉は、「劇団員にはプライベートはないからね」だった。入団すると新人は先輩たちからいかにダメな人間なのかということを言われつづけ、アイデンティティーを徹...
和モノはややこしい。場面が四方八方に広がっていくし、登場人物も多くて人間関係も入り組んでいる。今回の『桜姫東文章』もあり得ない設定や、そんなバカなというムチャな展開ばかりだ。稽古しながらも戸惑うけれど、でもこれが僕ら...
methods&過妄女 山本 芳郎 2019/06/15
ここ数年どうも老け役が多いので困ります。今回もお爺さんです。僕もそれなりの年齢ですが、年寄を演じるにはまだまだ見た目が若いと自分では思っているので、老人を演じても無理があるんじゃないかと思ってしまうのです。年寄になる...
日本中が酔っ払っていました。 僕が演劇を始めた当時は世の中はいわゆるバブル景気の真っただ中。 地価は高騰し、消費生活は過熱、たくさんの人が高級車を乗り回し海外旅行やブランド物の服などに刹那的に金をつぎ込んでいました。 「...
今回稽古場日誌は「稽古場ではこんな事が行われている! 」をテーマにレポート形式でお送りします。創作作業が行われている現場の様子をお楽しみ下さい! ****** 稽古のあと、広めの稽古場に向けての搬出準備。 僕らは本番が押...
テンペスト(2018年) 山本 芳郎 2018/07/30
いつものことながらたくさんの人間のチームワークによって無事に乗り切れたヨーロッパツアーでした。ところで今回プロスペローが使っていた小道具の本も、人間ではありませんが最後まで僕を支えてくれたもののひとつでした。小道具と...
テンペスト(2018年) 山本 芳郎 2018/04/09
『テンペスト』のお話は、政界を追われ娘とともに島流しにされたミラノ大公プロスペローが、政敵を魔法の力でおびき寄せ、奇怪な島でひどい目に合わせて懲らしめ、最後にはみなに許しを与えてミラノへと帰国するという大団円で終わり...
現在、研修プログラム修了公演『ぺとりこおる』に向けて絶賛稽古中です。公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。どんな作品になるのか、ご期待下さい。 ********** 谷洋介が研修生公演を演出する。これはかな...
こんなに素敵で懐かしい興奮を起こさせる場所が日本にあったのか。もっともっと多くの人にこの場所を知ってもらいたい。客演で滞在していた鳥の劇場は、そんな風に思わせてくれる場所でした。砂丘と梨とゲゲゲの鬼太郎くらいしか思い...
《四畳半》のことについて何か書くことになりました。俳優が自分のやっている《四畳半》について書くのはちょっと野暮かとは思うのですが、それも承知で書かせていただきます。稽古場日誌に載せるには少々長いと思いますが。 《四畳半...